卒業式に咲くスマホ花

式、とは何か。

その場に居る我々は、式に参加しているとは言えないのか。

息子の卒業式に参加したのだが、親達の不躾に嫌気が差した。

 

 

子供と同じ学校の、同じ学年の、同じクラスの子ども達は、自分の子どだと思って見る。当然、地域の子供だし、小学生、幼稚園とずっと見ているし、将来はここから巣立ち、世の中を担っていく。

 

卒業証書授与!

6年1組、●●さん!

 

ああ、拍手したい!と思ってしまうが、拍手は禁止されている。

 

卒業式の練習のできなかった子どもたち。その足取りはおぼつかないが、壇上で胸を張る彼らを見てると、自然と目頭が熱くなる。

 

ところまでは、よかった。

 

同時に、スマホやビデオの撮影開始音が鳴る。ピコーン。掲げられるスマホ。ちょっと、子供が見えないじゃないか。

彼らは今、小学校生活の最後の迎えているところ。なぜ自分の子供らを、自分の目で見ようとしないのだ?幼稚園のように、ビデオ撮影エリアがあるわけではない。今は卒業式。厳かに行うものじゃないか。

 

イライラが募る。しかしここで、スリッパで頭を叩いたり槍で突いたりすると、周りにも迷惑になる。我慢する。

 

しかし、私の周りの8割は、こんな奴ばかり? 私はアウェイにいるのだろうか?

 

 

クラスごとに集まり席に座る保護者。当然、自分の子供の出番になると、スマホの花が咲く。同じクラスだから、同時に咲くスマホの量が半端ない。

 

 

ウチの子の順番が来る。

スマホ降ろせ!見えない!

お!?ウチの子の、デカイ!見える!見えるゾォオ!(о´∀`о)

 

 

なんでこんな葛藤をしなければならないのか!

 

 

大人たちの不貞をよそに、卒業生の式は進む。

子供達がこちらを向いて、唄を歌う。練習する時間の取られた合唱は、洗練こそされていないが、気持ちいい。ピュアな声が心地よく、あらわれるようだ。

 

 

ピコーン!

 

ピコ、ピコーン、ポン!ドローン。

 

 

えぇい!スマホ!ビデオ!ウルサイわ!

父親が横でビデオとってるだろ!それで我慢せいよ!

 

 

あ、前の人メモリーカード容量いっぱいだって。ウププ。

 

 

合唱が終わり、拍手禁止と言われていたが、自然と手を叩いてしまった。沸き起こる拍手。子供達に送ることができる、最後の賛美。

そのまま、卒業生達は親の前を一列に通り、式場から退出する。すばらしい式をありがとう。拍手、拍手。

花粉症でよかった。この涙は花粉症のせいだよーって言えるもんね。

 

 

ピコーン

 

 

はぁ?なぜ、拍手を浴びられる少ない時間に、スマホなのだろう?

小学生にも社会があって、大人の知るものではなくて、とても稚拙なものであって、けれども正しさに満ちている。その素晴らしい社会で生きてきた子供達が、スマホ越しに見られていたら、どう思うのか。

時間が短縮されて、いつもと違う雰囲気で進められる卒業式。それでも子供にとって、最初の卒業なんだ。

祝うために参加したのでは無いのか?

ビデオ撮影という大人のエゴのためでは無い。その為に子供達は練習してきたわけでは無い。晴れ姿を親に見てもらいたい、そう思っているはずなんだ。

 

 

姿を目に焼き付けなよ。耳で聞いて心に刻めよ。

 

 

皆がスマホを覗くあいだ、わたしは拍手を続ける。腐った大人の分、より大きく拍手を送った。

 

 

 

卒業式

なお、我が息子には沢山ハグして、沢山写真を撮った。イライラは子供をハグすることで、解消した。いい迷惑だったに違いないが、照れくさそうに我慢していた(笑)

 

 

 

我が息子は、5分立っているのがやっと。続けることが出来ない子。その子が歩き、卒業証書を受け取り、我慢しながらも合唱に参加していた。

他にも様々なタイプの子供らがいることを私は知っている。彼らが見つめなければならないのは、今である。

閉ざしたい過去は閉ざせばいい。選びたい未来は、沢山選べばいい。

全ての子供に訪れる、大事な接目。その感動は、心のなかにあるからこそ蘇る。大人は共に感動を分かち合う義務がある。

あの卒業式は素晴らしかったね。そう言える態度で臨んで欲しいと、願うばかりである。

 

 

 

本日も monogress をお読みいただき、ありがとうございます。

すげー卒業式でした。子供が大人で、大人が子供な卒業式。地域柄かなあ。

さて、本日はプジョー508のエンジンについて探りを入れる記事を投稿しています。308SWかえってこーい(笑)

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