PSAとFCA ステランティスの合併に隠された意味とは

ようやくブログを書けると思っていたら、師走の忙しさも相まって手につけることができませんでした。4日間のおやすみ、皆さん大変お待たせいたしました。

 

今回は、「ステランティス」について話します。海外報道で、少し面白そうなものを見つけました。今回は私の完全な妄想記事になりますことを、先に申し上げておきます。ご注意ください(笑)

 

プジョー 308SW CIマーク

 

ステランティスの契約分析 実はプジョーによるFCA吸収合併?

海外での報道

Peugeot Group is technically buying out Fiat-Chrysler, according to Stellantis agreement fine print

出典:CarAdvice

新会社「ステランティス」の契約を詳細に分析した結果、プジョーグループはフィアット・クライスラーグループを買収する形をとることがわかったと、海外WEBサイト CarAdvice が告げています。

契約では、会計上の目的として「取得者」と「被・取得者」を明確にする必要があるとの事。それでも、この両グループの合併比率は50:50をがキープされると、伝えています。

 

先日monogressでは、ジーリーとボルボの関係について記事にした。

 

中国資本下に置かれたボルボが、ジーリーとの合併協議をしているというものだ。合併という話だから、会社としてひとつになり、スウェーデン資本でのボルボに戻るという道筋が消えるだろうと予想した。

 

一方、フランス・プジョーグループとイタリア・FCAの合併が進められている両グループは、合併比率50:50がキープされる。少なくとも、フランスの血もイタリアの血も、生き続けていくことになる。対等合併でなければ、この両社を結びつけることはできなかったのだろうね。

 

しかし、会計上の理由とは言え、プジョー・グループがフィアット・クライスラーグループを吸収合併する、というように契約されている・・・とCarAdviceが報道じたのだ。

 

資本の血縁はフランス・イタリアも大事にする

このコトに言及する記事が、海外で出ることに、私は驚きを感じた。資本による会社の血縁は、結構大事に考えられているのだなあと。

 

仮に、合併の比率が FCA 60: PSA 40 だとした場合でも、どちらの資本も注入されていれば、”イタリアの企業になった”とか”フランスが負けたんだ”という争いは少数であっただろうと考えていた。資本としてしっかりと国の資本が注入され、結果割合分の利益が国にかえる。資本としての企業の「血液」は残るのだ。

 

そもそも、FCAは現在の本拠地をオランダにしており、もともとはイタリアのフィアットがアメリカのクライスラーに出資してできたグループ。すでに多国籍グループだ。FCAへの出資をしている会社「エクソール」もオランダ企業。そこへ出資しているのが、イタリアのアニェッリ家という複雑な状況。同じラテン系なのだから、お互い力を合わせて頑張ろうぜ、という図式なのだと考えていた。

 

そこに、50:50の対等合併でありながら、取得者は PSA とする、という細かい報道。これを見て、ざわめく人がいるのだから報道されるのだろう。遠く欧州で繰り広げられる、この戦いは一体何なのだろうか。

 

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欧州以外での販売の伸び悩むPSA

詳しいところは、経営者でも株主でもない私には想像がつかない・・・だが、ひとつ予想するとしたら、「中国資本を薄くする」事なのか、と私は考える。

 

Group PSA にはすでに、中国企業「東風汽車集団」が資本参加している。2014年に経営が苦しくなったPSAは、フランス政府と東風汽車集団に増資を引き受けてもらっていた。欧州での販売が主軸で、欧州の不況にとても弱いプジョーと、自社ブランドでのクルマの製造に難があった東風汽車の出資だった。この出資によって、PSAは海外の販売経路の開拓も視野にいれていた。

 

GMからのオペルの買収により、販路を広げたかに見えたPSA。シトロエン・ベルランゴの兄弟車の供給、米国へのプジョーブランド再進出など、グループ全体の回復に一定の目処がついたところではあったのだが、海外販売台数は 100 万台に届かず、苦戦を強いられている状況だった。

 

中国資本を受け入れながらも、販売台数の見込める中国で台数が伸びない・・・そんな悩みもPSAにはあったに違いない。

 

中国資本に脅かされたFCA

その近い頃、フィアット・クライスラーにも中国資本による買収の話が来ていた。2017年、長州汽車集団によるFCA買収の話が報道された。結局この話は破談となったが、技術の欲しい中国企業と販路の欲しい世界企業のタッグという図式は、様々な企業グループに影響を与えていたのだ。

 

企業の内部の考え方は見抜けない。しかし、GroupPSA であればプジョー家が、FCA であればアニェッリ家が、良しと思うかどうかというところだろう。

 

この2つの名門は、中国資本を良しとせず、しかし個々ではグループとして弱いと見て、手をつないだと言えないか。結果、PSAへ出資している東風汽車の出資比率は 4.5 % まで下がることになる。買い戻すこともできるレベルまで、ラテングループは威力を回復することができるのだ。

 

戯言

さて、そこで取得会社と被取得会社の図式である。FCAはGroup PSAに吸収されるかたちで対等合併を叶える。その後、中国資本を排除し、4.5% を買い戻すのは、プジョー家なのではないだろうか。その時、この合併は実は対等合併ではなく、いずれPSA株(フランス株とプジョー家株)が出資順位でほんの少し多くなる、そんな契約なのではないだろうか。(プジョー家に原資がある、という前提ではあるものの。)

現在の出資比率 予想
Exor(アニェッリ家) 14.7 14.7
フランス政府 6.8 6.8
プジョー家 6.8 11.3
東風汽車 4.5

 

そもそも、販売台数は Group PSA は FCA の 1.5 倍ほどを持つ。しかし、どちらも創業家が存在しているという両社の面目を保つために仕組まれた、50:50 の合併協議。この合併を望んだのは、実は2017年に買収を免れた、FCA からだったのかもしれない。

 

50:50 を実現するかわりに、将来の「実は」PSAグループになるという事を約束している。したたかなのは、やはりフランス人なのではなかろうか。

 

これが真実かどうかはわからない。しかし、そんな戯言を考えてしまうような、ひとつの報道だった。

 

プジョーディーラー

 

あとがき

完全に言いたい放題でしたね(笑)しかし、企業間取引のニュースについては、自動車メディアはあまり触れません。メディアは事実しか発進できないから仕方がないとは思うものの・・・ブログというのは、こんな予想もできるから、面白いなぁと思いますね。

 

しかし、行き過ぎた予想も難しい。カギをかけるなりしたほうが良いのでしょうかね。

 

ところで我が家は、今大変な局面にいます。娘の受験が近づいていること、滑り止めの私立の選定、息子の将来に少し変化があること。これをサポートする家内の負担増に、私の仕事の負担増。みんな精神的にキツイ時期になってきました。

 

今回のように時々ブログをお休みするかもしれませんが、辞めようとは思っていません。暖かく見守ってくれると嬉しいです。

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