カー・ジャーナル

ディーゼル車の魅力と検索した貴方は必ず読んでほしい記事

ディーゼル・エンジン車の魅力は沢山あります。燃費の良さ、軽油の安さ。けれども、それらメリット・デメリットを超えて考えなければならないコトも多くあります。この記事では、ディーゼル車に乗ることで見える新しい世界、ディーゼル車の進化、EVをめぐる世界情勢を考えながら、ディーゼル車をオススメします。

 

記事内に広告が含まれています。

「ディーゼル車の魅力と検索した貴方は必ず読んでほしい記事」こんなタイトルに惹かれる人は、きっと今ディーゼル車に乗ろうかどうか、悩んでいる最中でしょう。

 

「お目当ての車があるんだけどさ、ディーゼルモデルがラインナップされていて、将来乗れないかもしれないから、今回の車選びでディーゼルエンジンを楽しんでおきたいかも・・・でも、誰か背中を押してくれ。」なんて気分な方が多いんじゃないかな。

 

そんな貴方に一言おう。ディーゼルエンジン搭載車は、すでに魅力だけで買うものではない、と。そして直ぐにディーゼルエンジンを体験しなさい。

 

スポンサーリンク

新しいカーライフが楽しめるディーゼルエンジン車

高性能はタコメーターの半分で楽しめばそれでよい

そもそも、ガソリン・エンジンにしようか、ディーゼル・エンジンにしようか、はたまた電気自動車にしようかなんて、考えるだけもったいない。

 

貴方が「ディーゼル・エンジン車」に興味を持つなら、一度人生を壊してしまうつもりで購入しちゃえばそれで良いんだ。買うかどうかを悩むくらい、あきらめるのを躊躇う(ためらう)くらいに好きになりかけているんだから。

 

ガソリン・エンジン車とまったく同じスタイルを持つのに、中身はビックリするくらい違うもの。これがディーゼル・エンジン車だ。

 

軽くアクセルを踏むだけで、驚くほどの加速を見せる。高速道路の巡航でも、上り坂をシフトチェンジをせずに登る。ターボ・ディーゼルの特大トルクエンジンは、言い換えればスポーツ・ユニット。恋しちゃったって大丈夫。

 

高回転は得意じゃないけど、高性能なんてタコメーターの半分楽しめればそれでいい。あとは大人に、環境負荷の低減だと胸を張ろう。意外な程のオールマイティ。この魅力を避けて通る意味なんて、理解に苦しむとしか言いようがないだろう。

 

model Power / Torque WLTC(km/L)
BMW 320d 2L(D) 190ps/400Nm 15.3
MAZDA CX30 1.8L(D) 130ps/270Nm 19.2
Peugeot 308 1.5L(D) 130ps/300Nm 20.6
LEXUS IS 2.5L(GH) 220ps 18.0
SUBARU LEVORG 1.8L(G) 177ps/300Nm 16.6

※ハイブリッドモデルはシステム出力を参照

 

Peugeot 308 が森の中を走る

 

2種類のディーゼル車を乗り継いだからこそオススメできる

私は 2 種類のディーゼル・エンジンを所有した。そのうちのひとつ、Peugeot 308SW の 1.5L BlueHDi ディーゼルは「恋」のできるエンジンだ。

 

多分今後語り継がれていくだろう、ディーゼル・エンジンの名機になるはずのこのユニットは、普通のディーゼル・エンジンの不得意とする高回転を楽しめる。回転数をあげていっても、うるさくならないスムースさ。ラテンの香るエンジン・サウンドも逸品だ。

 

1.5リッター4気筒の「PSA DV5 ディーゼルエンジン」の最大トルクは 300 Nm 。全長 4600 mm のスポーツワゴン「SW」には程よくお似合いのユニットで、街なかや山道で少し回して遊びたい人も納得が行くはずだ。

 

peugeot 308SW コックピット

 

これを Peugeot お得意の i-Cockpit で操作する。正確性の高いステアリングは、小径ならではの演出でカーブでの楽しさを体感できる。さらに、直進道路でも気持ちがいい。

 

小径ステアリングは下手すると敏感な操作系になりそうだが、Puegeot のこれは「中立あたりのゆったり」が「しっかり」していて気持ちいい。細かい舵の修正は必要なくて、エンジンのフィーリングに集中できる。大きな湖に浮かんだような感覚と、DV5 ディーゼル・エンジンのサワサワとした静かな回転。

 

これこそが Peugeot の魅力であるし、小排気量ディーゼルエンジンの実力なのだ。

 

進化を続けるディーゼルエンジン

そんなばかな!ディーゼルでそんな体験ができるわけないじゃないか、なんて思うのは仕方がない。どんなディーゼル輸入車も、目の前を通り過ぎればパラパラ音が鳴り響く。

 

けれども、ディーゼルエンジンも進化をし続けている事をわかって欲しい。未来がある事を知って欲しい。

 

Peugeot 308 SW の前の車は、VOLVO V40 D4だ。小柄なボディに400Nmの大トルクは、日頃はジェントル、たまには痛快じゃじゃ馬という二面性を持ち合わせていた。

 

このディーゼルエンジンはたしかに車内でうるさくて、声にならない低音は気になるし、燃費やトルクは良いけれど、快適なサルーンとは言えないクルマ。

 

 

でも、とても楽しかった。ハイブリッドカーを蹴散らす実力。少し煽られたとしても、ビックトルクで突き放す!

 

それは4年も前の話なのである。ディーゼルエンジンの性能は、ガソリンエンジンのように進化する。ハイブリッドと同じように。電気自動車と同じように。最新のディーゼルエンジンを、決して諦めないで欲しいのです。

 

年代 出来事
2015年 ボルボ 第三のディーゼルとして日本導入(V40/S60_V60)燃費20km/Lとトルク400Nmの共存する時代に
2019年 プジョー 新型 1.5L ディーゼルを導入(308)小排気量ディーゼルで静かなディーゼル登場
2021年 アウディ ディーゼルとMHEVの組み合わせを発表(A4 35TDI)さらなる燃費改善を達成

 

エネルギー問題の観点からも、ディーゼルエンジンを無くすのはとても惜しい。幅広い燃料を扱えるディーゼルは、カーボンフリー燃料を扱うことができる可能性を秘めている。ぜひ合わせて、ディーゼル・エンジンと将来のパワー・ソースも読んでほしい。

 

世界の動きを見ながら選ぶディーゼルエンジン

電気自動車は意外と普通のクルマだった

もう少し、今度は社会面も話しましょう。

 

先日、Peugeotの電気自動車、e-2008に触れてきました。良い車です。今までのクルマと同じように、違和感なく操作ができる。260Nmのトルクだって、充分スポーティに走れます。

 

車内はとても静かです。ヒーターだって一発でつくらしい。快適さで言えば内燃機関機関の一歩先を行くのです。これはこれで、アリなんですね。

 

でもね、同じようなフィーリングはディーゼルエンジンでも味わえる。この2つはホントに似ている。きっと扱いやすいように、電気自動車を既存のエンジンに合わせてきてる。

 

なぜかと言えば、みんながそれに慣れてるから。100年続く自動車の操作感は、簡単には変えられない。

 

だから、静かである事以外には、新鮮さは無かったのだ。

 

だとすれば、あなたは電気自動車とディーゼル自動車、どちらを選ぶべきだと思う?

 

peugeot 2008 GTLine サイドビュー

 

バッテリーをめぐる世界情勢には社会悪が隠されている?

ここに、無視のできない話がある。

 

電気自動車には大きなバッテリーが詰められている。このバッテリーを作るためには、多くの二酸化炭素を排出する。この話は聞いたことがあるでしょう。

 

クリーンエネルギーを使うのなら、この問題は片付く。なのに、電気自動車のバッテリーに不安を持つ人が多いのは何故なのか。

 

これは、バッテリー製造の主たる会社が中国にあるからです。かれらの二酸化炭素排出量の実態を見てほしい。

 

 2019年 CO2排出量
日本 11億2312万t
中国 98億2580万t

出典:BP(Statistical Review of World Energy 2020)

 

人口が多いからというのはわかる。一人当たりの排出量は、日本だってそれなりに多い。

 

ここからはかなり私的な意見になるのだけど。

 

CATLを中心に中国にはバッテリー企業があって、世界の電気自動車のバッテリーシェアを大きく持つ。価格もどんどん安くなる。世界の自動車会社達は、共産主義のこの国のものをこぞって採用しているのだ。

 

政治的には対立するも、彼らは決してやめようとはしない。

 

単純な話ではない。確かに中国にあるのはユートピア。絶え間なく売れる市場がある。中国国外自動車メーカー達は、自身がそこで、売り上げを上げて資本を強くしておかなければ、いつかは中国に買われてしまう。

 

 

そしてもうひとつ。

 

自国でバッテリーを作るには、二酸化炭素の排出量を抑制できない。パリ協定で決めた国の二酸化炭素の排出量を減らす目標。この達成のためならば、エネルギーを大きく使う産業は国外に出したほうがいい。

 

コバルトを産出するための児童労働の問題も残っているが、自国のために目をつぶる。電気自動車は素晴らしいが、まだまだ社会悪が抜け切らない。だから中国から購入する。

 

これは偏った考えかもしれないが、仕方がない。決して電気自動車が悪いと言ってるわけではない。中国が一人で悪だと言っているわけではない。

 

情報が公開されない国で、世界レベルで何かをしている気がする以上は、自動車がどのように作られているのか、しっかり見定めるべきだということ。

 

現時点では、二酸化炭素の排出量を抑制して、社会悪にも貢献しないで済むエンジンは、ディーゼルエンジンが一番なのです。

 

ビーナスライン

 

自らの意見を作ってディーゼル・エンジン車に乗ろう

最後までお読み頂き、ありがとうございました。どうでしょう、ディーゼル車を選ぶべきかどうかと躊躇している皆さんの背中を押すことはできましたか。あなたの悩む時間を少しでも少なく出来たなら、この記事の存在価値はあったというもの。秒単位の損も無くなることでしょう。

 

ディーゼル・エンジンは一般的に、燃費が良い、軽油が安いなど日本ではメリットの多いクルマです。一方、NOxやPMの排出、製造時のCO2排出がガソリン・エンジンよりも多いなど、しっかりデメリットも存在します。

 

商品を選ぶときの、これらメリット・デメリットを考えるバランス感覚も大事ですが、欲しいモノを選ぶ為の自分なりの考えをしっかり持つことも、大事なのではないでしょうか。

 

楽しさ、技術革新、そして社会情勢。様々な考えを持っていれば、ディーゼル車ライフはきっと後悔の無い楽しいものになるはず。ぜひ皆さんもディーゼル車に、一度は乗ってみてください。

 

コメントで応援してください!

  1. がー より:

    まこまち様

    2020年、買換えでディーゼルエンジンを選んだ身にとって、
    今回の記事は「これで良かった」と益々頷けました、ありがとうございます(笑)!
    何十年振りのディーゼルマイカーです。昔いすゞ「ジェミニ」て言う乗用車があって、それが1.5Lターボディーゼルでしたが、当時乗っていた印象と今のディーゼルの印象は劇的に違いました。
    音質こそ似たようなテイストを残しつつも、
    振動・音量・パワー全てにおいて全く別のエンジンだと感じています。
    燃費は昔から良かったけど、けっこうエコドライブ頑張ってのことだったかな。
    2030年にどうなるのか、少なくともあと10年弱はディーゼルを楽しめます。
    今はディーゼルマイカーを存分に味わいます!

  2. 自分が初めてディーゼルエンジンを意識したのは,子供の頃に見た「サンダーバード」.
    危機に陥った宇宙ロケットやジェット旅客機の救出のため,力強いエンジン音を轟かせて登場する数々のメカ.
    もちろん当時はそれがディーゼルエンジンのサウンドだなんて分かってもいませんが,ただひたすら力強く,頼もしく感じられ,それが50年以上経った今でもしっかりと意識に埋め込まれているようです.

    なので最近の静かなディーゼルには,ちょっぴり不満が(笑

  3. かなるる より:

    まこまち 様

    自分自身がどんなシチュエーションで車を走らせるのかをよく考えてパワートレインを選択すれば良いと思います。住んでいるエリアの気候特性も含めてです。
    現在の愛車であるDS3CROSSBACKは、フランス本国ではガソリン、ディーゼル、EVと全て選択可能と聞きました。カタログモデルかどうかはわかりませんが…
    エクステリア、内装も含めて自分のお気に入りの車がパワートレインの選択肢の自由度が高まる事を期待したいです。

  4. まこまち より:

    がー様

    ジェミニのディーゼル体験、良いですね(^o^)
    いすゞは良いクルマ使ってましたよね。普通車撤退はもったいない。

    実は私もジェミニは乗ったことがあります。父のですが、ガソリンターボで燃費悪くてが、最高でした!

    昔のターボはキーンって音がしましたけど、今は無くて寂しいですね。

    がー様のディーゼル人生の、楽しいエッセンスになる記事になったなら、嬉しいです(^-^)

  5. まこまち より:

    暗黒卿@プジョー様

    え、サンダーバードの乗り物とかに、ディーゼルの設定とかあるんですか?
    昔のコンテンツの仕様なんて調べたことありませんでしたから、新鮮です(^-^) ドラえもんが原子力的なことくらいしか。。笑

    EVに乗った時に、やっぱりエンジン音欲しいなって思ってしまいました。静かなディーゼルもきっと、そうなのかもされません。近い将来、EVが主流になった時は、懐古主義だとか言いながらエンジン音をダラダラ響かせる、そんな人も現れるかもしれませんね(^o^)

  6. まこまち より:

    かなるる様

    それこそがパワーチョイス。これからの時代、地域によってエンジンは選ぶべきです。燃費もそうですし、燃料代だってそう。日本は軽油の価格が優遇されているから、各欧州企業もディーゼルをしっかり入れてきます。
    ディーゼル・エンジンは少数派になりつつありますが、選べるのなら、一度は触って欲しいエンジンですね。

  7. アンズ より:

    ボルボやジャガーの様に極端かつ急激に電動化に走るメーカーは欧州と中国の規制に対応しつつ、内燃機関をラインナップに維持する体力が無いというか、親会社がいい顔しないんだと思います。
    日本は本国からしたら優先度の高いマーケットでは無いので仕方なくEVやPHEV売らなくちゃならないのだろうけど、売れないでしょうね。

  8. まこまち より:

    アンズ様

    コメントをありがとうございます。

    「内燃機関を維持する体力がない」は納得です。大量生産に向かない小規模メーカー・・・ジャガーもしかりですが・・・は、エンジンの燃費性能でも大手には劣ってしまう。
    それは日本でも同じで、トヨタ車は燃費はいいけど、スバルはNG。ならばどうする?と言えば、CO2が出ないだけで見れるEVに走るのでしょうね。

    EVが自動車の歴史の初期に現れ、最近復活したように、きっと内燃機関も同じような道をたどる。そのように見える今日このごろです。

タイトルとURLをコピーしました