ボルボがコンパクトカーに力を入れ始めたのは、史実を辿れば440あたりだろうか。
それまでも60シリーズ、300シリーズとコンパクトカーはあったが、いずれにしても1926年にOV4が発売されてから半世紀を過ぎ、ようやく庶民派といえるモデルが完成を見たのが440だった。
VOLVO V40 monogress introduction
ボルボのコンパクトには必ず「4」がある
どのメーカーでも自動車は高級品として発進した。大量生産によるコスト減で少しづつ値段を下げ、誰でも買えるようになったのはご存知の通りだ。
すると高級志向と安価志向、大型、小型とセグメントが別れてくる。自動車会社としても顧客を創出するチャンス。ボルボも世の中の自動車会社の歴史の通り、小型ラインナップを拡充していった。
モデルネームに4がつくのは、コンパクトの歴史を受け継いだ結果だろうか。440からV40へ。一度S40を経て、V40にまた戻る。ボディ形状はバラバラだが、コンパクトを代表する4の意思は受け継がれた。
上位モデルと遜色ない安全装備
ボルボV40は、2019年に販売を終息した車である。
自動車の安全性に徹底的に着眼した思想の持ち主であるボルボは、コンパクトであっても上位車種に遜色のない安全性能を注ぎ込んだ。先先代にあたるS40/V40は1995年に発売されたが、当初からサイドエアバッグ、EBD付きABSを装備。2001年にはインフレータブルカーテンエアバッグを搭載している。
だからこそ、世界で一番安全なコンパクトハッチバックと言われれば、今でもボルボV40だと言い切れる。ボルボの系譜が物語っているからだ。ボルボの安全性能に他社が追いかけていく構図は、しばらくは変わらないようだ。
実際ボルボV40には、自社の上位車種と同等の安全性能が備えられた。乗用車で世界初となる歩行者用エアバッグは、上位モデルのXCなどには装着されておらず、人を守り抜くという姿勢を強く感じる車だ。
などと言いながら、ディーゼルエンジン搭載車のD4に至っては、輸入車の中でもクラストップレベルの大トルク。意外とスポーティを忘れないのも、ボルボなのだ。
もう現れない?完成されたプロダクト
ただ、確かにV40は販売が終わってしまった。後継車はコンパクトSUVなどと言われているから、小さくて背が低くて、安全性が高いプロダクトはV40が最後になりそうなのだ。
2020年からはボルボリースプログラムの「スマボ」で使われた程度の良いV40が中古車市場に出回るだろう。今年1年、バーゲンセールになる可能性もある。まだまだ狙える、魅力的なプロダクトと言えるだろう。
あとがき
2007年からボルボに乗り始めて、10年以上が経過した。
monogressではやはり、最初に上げるべき「モノ」はボルボにする他ない。
自動車ブログではいろいろあったが、やはりボルボは素晴らしい。そして3年間私の愛したV40の足跡は、しっかりと残しておきたいと思うのだ。このブログに遊びにくてくれる方も、ボルボユーザーは多い事だろう。
ここにある情報はボルボを購入するべきかどうか、という判断材料になることだろう。ただ私は無闇に薦めたりはしない。このブログの趣旨はあくまでも、プロダクトの価値をしっかり見つめる事、歴史を知り、長く愛し続けることができるかどうかを確認するところにある。
今回が新ブログのスタート記事になる。今後も読んでいただけると幸いだ。