ステッチに夢中になってパッションドライブしようぜ!

monogress でも大反響のありました「ステッチ買い」ネタ。以前の記事はなんと、2020年に発信。いやはや、そんな昔だったんですね…かれこれ 5,000 人を超える方々に読んでいただきました。ホマレ!

 

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Peugeot 308SW TECH PACK EDITION

 

私が Peugeot 308SW TECH PACK EDITION を購入したことで命名した「ステッチ買い」ですが、いつの間にやら世の中の車はステッチが大量発生。図らずも monogress を書く私に先見の眼があったことが証明されたわけですね。え、調子に乗るなって?(笑)

 

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ステッチ買い 開幕宣言

Peugeot 308 TECHPACKEDITION ステアリング

 

それでも、ステッチは素晴らしいものなのです。ひとつひとつのステッチが歴史を語り、ひとつひとつの縫い目が完璧さを囁く。私にとって、車のステッチはただのデザインではない。運転者への愛の手紙。職人技と情熱が織り込まれ、その細やかさこそが車に命を吹き込むのです。

 

シートの縁を彩るコントラストステッチ、ダッシュボードの糸の正確な並び、指で触れる刺繍の繊細な感触。これらに我々は心を奪われる。それはただの機能ではなく、芸術。ステッチは車の魂を語り、作り手の手に宿る気配り、誇り、そして執念を伝えてくれる。

 

HONDA CIVIC コックピットとフロントシート

 

多くの人は馬力やデザインに惹かれるだろうが、私にとってはステッチが全てだ。ステッチの無い車は、枠のない絵画、調和のないメロディのように感じてしまう。ハンドルを握りながら、五感でステッチを感じとり、車と自分の間に無言の絆を感じ取る。それはただのシートではない、それはただのインテリアではない。聖域なのだ。

 

さあ、ステッチのある世界に行こう。ステッチで車を決めよう。ステッチ買いをしよう。これからの車選びは、すべてステッチから始まるのだ!

 

特色あるステッチを一気見!

HONDA CIVIC の爽やかステッチ

ホンダ・シビックのリアシート

 

2020年のブログ開始以来、さまざまな車に乗ってきました。今回はそのなかより、選りすぐって最高のステッチカーを紹介しますね。

 

ひとつ目は、今の私の愛車、ホンダシビック。黒いシートに赤いステッチはスポーティ。しかしなんだか、古典的だ。そこでホンダは考えた。Cセグメントの領域を出ずに、美しくできないものかと。

 

ホンダ・シビック マイナーチェンジモデルの白いシート
もう、グレー内装でなく白内装にしちゃえば良いのに…ぜひ、PLaYのようなインテリア極フリグレードも作って欲しい。

 

そこに現れた、グレーのシートにグレーのステッチ!清潔感あふれるインテリアに生まれ変わり、新たな領域へと足を踏み込んだシビックには期待大。みんなもシビックに乗りましょう!

 

しかしながら、シビックは今回の企画では序の口だ…ステッチのシルクロードは、ここから始まる!

 

HONDA ZR-Vの艶やかなステッチ

HONDA ZR-V フロントシートとステアリング

 

そもそも、ホンダのインテリアに磨きをかけた立役者はZR-Vだ。他者に水をあげられて、ようやく辿り着いた雰囲気の演出は、ホンダの新たなステージを期待せずにはいられない。肉厚なソフトパッドを、繊細なダブルステッチで繋ぎ止める。しかもそのカラーは、オレンジなのだ。このカラーに我々は何を感じるのだろうか?

 

HONDA ZR-V エレクトリックシフトボタン
ZR-Vは、真の意味でSUVをしていると感じる。性能とステッチをどちらも楽しみたいのなら、良い選択肢になるはずです。

 

そこには、エロもなければタフもない。大変にわかりづらく、なかなか腑には落ちなそうだ。ただ悠然と持つ新世界を、過ちを躊躇わずに例えるなら「リスニングルーム」。BOSEのサウンドと、エンジンのサウンドを掛け合わすZR-Vの車内では、耳で楽しむ世界がある。ゆったりと寛ぎながら音を楽しむ世界観を、このステッチは現していると、私は感じてしまうのです。

 

HONDA VEZELの遊び心に長けたステッチ

HONDA VEZEL フロント

 

ところが、そんな両車を見て嘲笑うかのように、ホンダのナンバーワンインテリアは別のところで腕を磨いて待っていた。HONDA VEZEL PLaYパッケージがそれ。日本車でも青いステッチが選べる日が来るなんて…!

 

HONDA VEZEL フロントシートのステッチ
ヴェゼルが挑んだ、青色ステッチ。そう、失敗を恐れずに突き進む意思こそが、ホンダの底力。その結果は、納車時期の遅さが現しています。

 

洗練と無邪気の融合、と言えば良いでしょうか。飴玉もクッキーもファッションも混ぜこぜにした、可愛らしいVEZEL PLaYパッケージ。実は、走りはおっとり目の優等生。SUVならではの遊び心が欲しいという要望にピタリとハマる、そしてステッチ好きにはたまらない高いコントラストが、欲しいの気持ちを昂らせる。ステッチのパワーは恐ろしいものですね。

 

Peugeot 308の自信に満ちたステッチ

Peugeot 308 P5 緑のステッチ

 

ツートンステッチはプジョーの得意とするところだが、308は鮮やかなグリーンとモノクロを組み合わせて大人っぽく魅せてきた。ライバルを置き去りにし、Cセグメントの少し上を狙い済ます手腕の恐ろしいこと。このステッチを見てしまっては、下位グレードは買いにくい。

 

Peugeot 308 P5 リアシートからリアベンチレーション
グリーンのステッチが欲しければ、プジョーに寝返るしかないかもしれない…フランスのパワーは時に、判断を狂わす時があります。ご注意を。

 

プジョーの魅力は、中途半端な革の張り方。シートの骨格にピッタリと合わせるというよりは、少し余裕を持たせて着せている感覚。人が手で着せたようなラフさ。全てを完璧にしないことで、カジュアル感を損なわない演出をしている…そう感じてしまうのは、ステッチ好きな私だけでしょうか?

 

VOLVO EX30の新時代のステッチ

VOLVO EX30 インテリア

 

最近、ボルボディーラー行ってないなあ、高くなっちゃったから良いか…と思っていたところに、いきなり現れた手に届くEVがEX30。ステッチといえば革製品ですが、ひとつの分野を目指し出したら狂ったように突き進むボルボが作り上げたのは、廃プラスチックで作り上げた環境最優先のシート。そこにもしっかりと、ステッチを刻んでおりました。

 

VOLVO EX30 フロントシートの後ろ側
こんなシートの形状、アリ?と言いたくなる、ボルボの最新インテリア。もちろん、そつなくステッチ入り。ボルボは昔から革以外も良いのですよ!

 

ステッチが導く陰影を適切な箇所につけることで、まるでパイプがあるかのような高貴な質感を作り上げているところが、私のツボにハマります。なにせ、ボルボといえばお金持ち感NGなところが好きだったわけで、EX30は正直言って旧ボルボの再来。そして、車のインテリアはまだまだ進化する、そう感じさせるボルボのデザインは、見逃せません。

 

LEXUS UXの落ち着いた和風ステッチ

LEXUS UX フロントシート

 

ツヤツヤの革感はキライ、でもステッチが欲しいという贅沢な貴方には、やはり日本の高級車レクサスが似合うかもしれません。しっとりとした触り心地の「本物」感を、コンパクトなUXに組み込んでくるあたりに、隠れたエロイズムを感じます。

 

LEXUS UX コックピットをフロントシート後ろから
ドラマチックに彩られる、レクサスUXのインテリア。コンパクトの中にコレでもかと高級感を突っ込んでくるところが、意外と好印象な車でした。

 

ダッシュボードにもステッチをあしらう妥協なき贅沢仕様。黒のダッシュボードと白いシートのコントラストは、狙っていないとは言わせない。東京住まいのマダムにしても、背伸びした若いファミリーにしても、この繊細極まる商品には不満を持つことはないでしょう。ボルボ同様、レクサスもスモールから良い品に触れられるという点でため息ものです。

 

Peugeot 5008 非日常極まる灼熱の赤いステッチ

Peugeot 5008 レッドナッパ

 

ドライバーもパッセンジャーも、もう眠ることはできない。最大7人全てが興奮へ誘われる、赤いシートと赤いステッチ。根拠なく真っ赤っかにした責任を、だれが取ってくれようか?それがPeugeot 5008のレッドレザー仕様です。

 

Peugeot 5008 レッドナッパレザーのインテリア
プジョー5008の、赤色ナッパレザーインテリア。プジョーの革シートは滑りやすく使いづらいが、これだけ赤ければ主張勝で問題なし!

 

正直私は、この車は1人で乗る車だと思っている。人は7人運べるけれど、いつもは全ての座席を畳んでおいて、小説をズラリと並べて好きなところに走りに行きたい。お気に入りの駐車場で、好きな小説の好きなところを何回も繰り返し読み込んでいく。完全なるパーソナルを具現化する為の赤いステッチ。そう感じはしないだろうか?

 

mazda 3 情熱で突き進む紅のステッチ

mazda 3 美しいステッチ

 

エロイムエッサイム、エロイムエッサイム…あの人の情熱を私に向けて…そう言いたくなるような、赤いシートとダッシュボード。マツダの目指すエロイズムを一身に引き受けた、男女選ばず情熱に敏感に反応する稀有な存在が、マツダ・ステッチ。その情熱はダイヤモンドだ。

 

mazda 3 ステアリング
mazda 3 の赤革インテリア。ここまで徹底すると、その潔さに感服して買いそうになってくる。お値頃感もマツダは素晴らしいんですよね。

 

この車から、厚い唇の彼女が降りてきたら、真っ先にキスをするべきではなかろうか?この車から、黒シャツ赤ネクタイの彼が降りてきたら、プロポーズを受けるべきではなかろうか?気が狂ったのではないかと言われそうな行動は、すべては紅のステッチを携えるmazda3が悪なのだ。このステッチがあれば、希望を叶えることができるかもしれません。

 

mazda CX-3 そのステッチには敬意を表する

MAZDA CX-3 アーバンドレッサー インテリア

 

エロを極めた大人は、人類のすべての人々に素晴らしい恩恵を授けることができる。mazda CX-3 のアーバンドレッサーインテリアは、誰もが欲しいと感じずにはいられない、素材の妙と陰影を、ダブルステッチで繋ぎ合わせる。幸せしか感じないのである。

 

MAZDA CX-3 アーバンドレッサーの質感
MAZDA CX-3 アーバンドレッサーのインテリア。ステッチの入れ方にこだわりを感じる、テイラーメイドと胸を張れそうな質感です。

 

人間の感覚の基本に忠実、なのに、誰もその仕組みに辿り着けない。ジャガーを思わせる、キャメル交る落ち着いた雰囲気のインテリア。派手なのに派手じゃない、奇抜なのに奇抜じゃない。そこへ辿り着いたのは、日本ではマツダだけだったということです。

 

マツダの車はエロい!エロだ!乗る人もエロだと(は言っていないとは思いますが、話の都合上)伝えてきた私は、CX-3のステッチには敬意を表します。300万円以下の車でコレを作るとは。すでにマツダは、輸入高級車の域に達しているということ。

 

その事実に気付かされた、2025年度のステッチ話し。みなさん、楽しんで頂けましたか?

 

ステッチ買い 閉幕宣言

 

ステッチ、それは車好きにとって見逃せない細部の極み。シートやインテリアに施されたあの繊細な縫い目には、職人の魂が宿り、車の個性を一層引き立てる魔法がある。私は何度でも断言します。ステッチはただのデザインではありません。それは車とドライバーとの絆を深めるアートであり、車が発する美の言葉なのです。

 

触れるたび、見るたび、心が躍る。まるでステッチが『この車を選んでくれてありがとう』と囁いているようで、座るだけで幸福感に包まれるのです。コントラストステッチの大胆さ、トーンオントーンの控えめな優雅さ、それぞれが語るストーリーに気付けば、きっとあなたも虜になるでしょう。

 

すべての車好きに言いたい。この喜びを知らずにいるなんて、もったいない!ステッチに注目することで、車の価値がさらに広がることを、私は保証します。走行性能や外観に加えて、インテリアのステッチという新たな愛の扉を開いてみませんか?

 

ステッチに夢中になろう!それは、車がさらに楽しくなるエッセンス。この愛情を込めた呪いの言葉を最後に、この記事の幕を降ろそうと思います。アデュー。

 

結びの旬景

車のステッチ特集のタイトル画像

 

今回は、全域にわたって気合が入りました。特に開幕、閉幕は、狂ったように書きました(笑)やはり、好きって大事なことですよね。

 

ステッチ買いが安全な買い方かと聞かれたら、私は素晴らしい買い方だと断言できます。ステッチのしっかりした車は、大抵は上位クラスの車です。どれを選んでも基本的には後悔はしないはず。

 

そして、インテリアのつまらない車を私は否定はしませんが、やはり飽きると考えています。大きなお金を支払うのです、飽きてしまうのはもったいない。ステッチには、そういう詰まらない理由で車を手放すことを止められる、素晴らしい側面があると思います。