緊急事態宣言が解除されたところで、ようやく少し遠出をする事ができた。
以前高速道路走行中に、車体が揺れる挙動を見せたPeugeot308SW 。調整後の初・高速道路体験だったが、走行距離 2,000 kmを越えたところという「ある程度慣らし完了」状態も手伝ったのか、とても気持ちのいい車に仕上がっていることを確認しました(^_^)
プジョー308SWの高速道路体験記。アライメントの調整後テストの結果とともに、お伝えします。
Peugeot 308SW 高速道路体験記
車体の震えはディーラーに早めに連絡を
車体の揺れは、時速90km/hを超えたところから顔を出していた。
ハンドリングや加速、減速に支障はないが、明らかに震える動きを見せる、ステアリングやサスペンション。最近のクルマは営業車であっても高速道路の揺れは少ない。プジョー308は、ひとまず300万円は超えるクルマなのである。気になって仕方がない。
そもそも、振動をずっと体感していればイライラもたまる。不安もつもる。ある意味事故を起こしかねない精神状態になってしまう。
そこで、購入したディーラーへ相談。2週間の入院により徹底的に調整を実施。しかし戻った時にはコロナ自粛で、今回ようやくテストとなったわけでした。
緩いサスペンションも高速道路では安定志向
高速道路に乗り、頼り甲斐のあるディーゼルエンジンの力を借りて、するすると加速する。なにも頑張らなくても90km/hに届く実力、ありがたい。
車体の揺れは驚くほど改善されていた。雲泥の差、というより、これが本来の実力なのだろう。コントロール性、路面の変化、さまざまなインフォメーションを敏感に感じ取ってみる。
日頃はゆるいサスペンションは、高速道路では安定志向へ切り替わるよう。前後左右どこかへ偏ることはなく、フラットな姿勢であることがよくわかる。
速度を上げていく・・・やはり車体に緊張は何もなく、微振動1つ伝えない。タイヤだけが”せかせか”仕事をこなしていて、それを尻目にボディはゆっくりコーヒーを飲んで休んでいる、不思議な感覚だ。
だから、ハンドルをきるのも加速減速を繰り返すのも、実に簡単にこなす事ができる。これが評論家様が口をそろえる、スッキリしていると言うことなのだろうか?
高速走行 真の実力
希望の速度までアクセルを踏み込む。エンジン音はいつの間にか聞こえなくなり、車内には透き通ったような軽い騒音に包まれる。ふと気づく、フロントガラスあたりより微かに聞こえる音は、空気を切り裂くというよりは、めくりあげる感覚だ。
大きなうねり。508で体験したよりも短いタイミング、それでも大きく弧を描くように優しく弾む、息の長い上下のバウンド。着地する時のサスペンションの粘りも頼もしく、コントロールを奪われてステアリングを調整する必要もない、とても良いじゃないか。
路面の継ぎ目は感じるけれど、不快な衝撃は一切なくて、少し浮いたところをタイヤの先っぽだけ使って走っている、そんな印象。それでいて設置感はしっかりある。
いや、これは凄い・・・自分の車だからって贔屓目に合うわけではない。これはグランドツアラーだ!
ラフと細やかさの共存した Peugeot 308の実力
実際には本当に静かなわけではない。話し声は何かにかき消され、家内に届きにくくなっていることは容易に気づく。
ただ、それはロードノイズも、エンジンサウンドも、キメの細かなノイズになって、人の耳では気にならなくなるからで。車体の振動も感じないから、無音になったと勘違いをしてしまうんだ。
それほどに高い品質を持つクルマをつくる。PSAの実力、チーター足は私に新しい世界を見せてくれた。
サービスエリアに着き、改めて自分のクルマを眺め直す。惚れ直したハイウェイシップ。本気の遠出を、見たことのない日本の景色を、プジョーで行きたいと夢を見るのだった。
記事中のクルマ:Peugeot 308SW TECH PACK EDITION
1.5L BlueHDi 直列4気筒ディーゼルエンジン搭載 130ps / 300Nm
前 ストラット/後 トーションビーム
タイヤサイズ 205 55R16
痛快ディーゼル搭載ではあるものの、モデル末期のプジョー308SW。バランスのよいエンジンラインナップとともにホイールベースの長い308は、快適な高速道路ライフを提供してくれます。