私はいろいろなクリーンディーゼルに試乗し、いま2台目のディーゼル車に乗っている。
ガソリンエンジンより燃費が良く、二酸化炭素の排出が少ないディーゼル車。私は、現段階でもっとも環境に良いパワーソースだと考えている。
この先、EVの市場が広がり、ガソリンエンジンもディーゼルエンジンも淘汰されていくことだろう。しかし今はまだ、バッテリーを製造する二酸化炭素を減らすことができていない今は、ディーゼルエンジンに乗りたいと思うのだ。
プジョーでも人気のSUV
ブログ仲間のUUさんが、プジョーに変えると言う。モデルは、プジョー3008。プジョーのSUVを代表する1台だ。
現在彼(たぶんね)はスバル・レヴォーグに乗り、レヴォーグのフルモデルチェンジ手前でのプジョー侵出。以前より輸入ディーゼルに興味があることは知っていたが、SUVに来るとは思わなかった。
UUさんは人の良さが発信するテキストから滲み出るような人で、色々お付き合い頂けていることにとても感謝している。以前私がプジョー308SWに乗り換える際、わざわざ同じクルマを乗りに行き、レビューしてくれていた。
そこで今回は、私がお返しレビューをしようと思いついた。
プジョー3008は欧州ではカー・オブ・ザ・イヤーに輝いたクルマ。ここにディーゼルを乗り継いだコダワリディーゼル派の私の墨と、試乗ブロガーUUさんが選んだという墨がつけば、プジョー3008「UU号」の門出は素晴らしいものになる、はず。
他人が認めてくれる、自分の愛車。これほど嬉しいものは無い。
それに、人の良さではUUさんに負けない(笑)と自負している私が、この先プジョー記事でカブることを考え、ライバルに先手をとって3008記事を投下しておくんだ(イヒヒ)・・・とダークでヨコシマな考えを持ったわけでは全く無く。
ブロガーとして、記事をプレゼントすることは、面白いのではないか、と考えたわけだ。
という事で前置きが長くなってしまったが、今回のプジョー3008試乗記事は、UUさんへのプレゼントを兼ねている。記事を読み終わったあとには、ぜひUUさんのブログ、「Wonderful Car Life」もお読みいただきたい。
それでは、プジョー3008の試乗記のはじまりだ!
Peugeot3008 2リッターディーゼルSUV に試乗する
i-Cockpitは身体に馴染む
私は車の選定時、プジョー 3008 には試乗していなかった。例の「ベニヤ板が乗る車」という選定基準があったからだが、308SWのインテリアにベタ惚れし、見事な足回りに感動した私は、別のクルマが目に入らなかった。
正直、もったいない事をしたな(´・ω・`)と思う。
このクルマ、化け物である。何が化け物かといえば、プジョー内では308SWとも508SWとも違う、滑らかなドライブフィールを身に着けているからだ。
試乗車にディーゼルを指定し、用意いただいた3008に乗り込む。雨が降っていたこともあるのだが、ディーゼルのカラカラ音は車外にいても殆ど耳に入らない。
扉を閉めれば、そこは静寂。試乗車がGTLineだったこともあるが、黒基調のインテリアは身を潜めるようで気持ちよい。ピアノを模したセンターパネルとともに、フロントウィンドのすぐ下にコックピットディスプレイが表れた。i-Cockpitに慣れた自分は、いつもどおりのドライビングポジションを取ることができる。308SWと全く同じ操作方法。3008は私の手足に直ぐに馴染んだ。
速度メーターは左。やはり、クルマのセンターを意識して走ることができる。
揺れのギザギザをマルマルへ
一般道に出る。流石にSUV、揺れる。
私がワゴンを選ぶその理由の一つが、ピッチングだ。クルマが揺れる時のモーメントのセンターが、身体に近いほど揺れは少ない。2つのタイヤが互い違いにセンターになって揺れるのだが、車高が上がるほど揺れは大きく、早くなる。
その揺れを抑え込むのがサスペンションの設計。
道路の段差で起きる揺れを、できるだけ滑らかに車体へ伝える。反対の力がかかっても、うまく抑える。ギザギザを丸い波へ。SUVの見本となるような足回りを、プジョー3008は持っていた。
遮音性も良い。
プジョーは道路の揺れをキレイに取り去るが、クルマの外では激しくタイヤを動かしている。その動きは「音」として排出されていて、揺れは感じずに「コココココ」という音に表れる。
路面から遠い事もあってか、プジョー3008の車内は実に快適。不快と感じる揺れも音も、必要な分しかドライバーに伝えない。同乗者は快適そのものだろう。
トキメキはエンジンのちからだけではない
そして必要な情報、大きなウネリや抵抗感は、ステアリングで感じ取ることができる。絶妙なステアリングの調整に気を良くして交差点を曲がる。
上り坂でアクセルを踏み込んだ。
車体に少しの緊張感が入る。エンジンとトランスミッション、ホイールまで、いっせいにガッチリとつながる。この時、プジョー・ディーゼルは一瞬「無音」になったと「錯覚」した。
次の瞬間、駆け上がるように高まる回転音!
高い視点での豪快に背中を押されるトキメキ!
重力に逆らう行為を、心臓の中心で感じ取る!
登りきった坂道でアクセルを離す。気持ちよく抜けるトルクと、少しの高音を伴って空回りするように感じるエンジン音。緩く弾むサスペンション。ほぐれた緊張がまた、楽しい。
このデザインに付き合おう
視界に入るノーズ。大きなクルマならではの視線の動きをサポートする「鼻先」の中に入れられた、2リッターBlueHDi ディーゼルエンジン。彼の主張は大きくない。
確かに自分の左前にあるはずなのだが、ディーゼルらしい低音は抑え込まれている。フィーリングが良くなりすぎて、感じ取るのが難しくなりつつあるディーゼルエンジン。
だが、プジョー3008の中で、しっかり息をしているのがわかった。
おちついて、車内を見渡す。共通のデザイン言語で表される新世代プジョーは、ソリッドなのに落ち着いた雰囲気が面白い。
peugeot3008を褒め称えたい
詳しいレポートはUUさんに任せるとして(笑)
私がもっとも悔しかったのは、アイドリングストップの挙動。クルマを止める2秒前に、エンジンが先に停止する。308SWにも508SWにも無い動きだ。
しかも、ブレーキフィールを損なわずに止めることができる。停止直前のエンジントルクの抜き方の躾が上手い。まるでクラッチを切っているかのよう。トルクの大きいディーゼルエンジンでこの処理。素晴らしい。
正直、買い替えたい(´・ω・`)と思ってしまった。
ちなみに、このあと508SWにも乗るのだが、契約しなおしたいと思ってしまった(笑)
燃費で優れ、二酸化炭素排出量の少ないディーゼルエンジンだが、どうしても発がんリスクのある微粒子が排気ガスに含まれてしまう。
根本的な解決策が見つからなければ、この先の存在は難しい。
しかし、ガソリンエンジンには無い、バイオディーゼルという燃料からのアプローチも残されているディーゼルエンジンを諦めるのは、まだ早い。
どの技術が将来残るかわからない。食わず嫌いせず批判せず、しっかり乗り比べて楽しいカーライフを過ごそうじゃないか。
そのカーライフのお手伝いに、どうぞ monogress と Wonderful Car Life をヨロシクオネガイシマス。
人気SUV プジョー3008 のエクステリアをレビュー 発売されてから1年半くらい経ってますが以前から気になっていた…
UUさんのブログ、もうすでに3008の記事沢山あったわ(T_T)