移住先を探す旅。次に向かうは佐久盆地だ。前日は松本おかげ横丁でとても美味しい体験ができた。しかし私は真面目である。毎日酒場に行くわけでなく、そりゃあ魅力は大きいけれどさ、酒場なんぞに気持ちを持っていかれるわけにはいかないんじゃよ。
松本盆地から佐久盆地へは、山を貫くトンネルが用意されている。国道254号線を車で走り出して十数分、長いトンネルの入り口に差し掛かった。
想い出の丸子路
三才山トンネル。軽井沢、佐久、上田と松本をつなぐ重要なルートであるこの道は、私にとっても大切な想い出ルートであったりする。今から10年以上昔の話、安曇野に向かう時に使ったことがあるからだ。
買って間もないボルボV50でウキウキしながら走った道。
子供に綺麗な景色を見せてあげたいからと、選んだわりにはあまり綺麗でなかった道。
歩き始めたばかりだった息子を担いで食べた店。
私は事あるごとに長野に行く。まるで自分の田舎のように。ここが自分の本当の永住地になれば良いなと、不思議とモヤモヤ考える。
長野県立科町「(道の駅)女神の里たてしな」 お土産のリンゴは買うべきだった
トンネルを抜け、丸子と言われる谷間を走り、あっという間に佐久盆地は立科町。目の前に広がる山々と田畑。歩く人はほとんど居ない。それでも「寂しい」という言葉が似合わないのは、交通量やお店の数が思ったよりも多いからだ。
道の駅「女神の里たてしな」につく。お隣東御市を貫いて遠くまで広がる田畑の景色は、私の理想の一つである。オリジナル商品の数々を、景色の良さと併せて堪能。特に良かった「アップルパン」は、手作り風味のパンの中に、シナモンで香りが付けられたリンゴの甘煮が入っている。セオリー通りのパンなのだが、松本の贅沢旨味を味わった後だからか、その素朴さに惚れ惚れしちゃう。
一袋500円前後のリンゴもとても美味かった。家に帰ってから食べてみたが、リンゴ特有のボケが無くて最高のお土産になってしまった。もう一袋買っておくべきだったと後悔したが、もう一度行けば良いので問題ない、と痩せ我慢。
まこまち 前に来た時 良いところと思ってたんだ♪
嫁ちゃん 鉄道はどこに走ってるのかな?
私の現実逃避を引き戻す一言。そう、立科町には鉄道がない。完全な車社会は自動運転が解決してくれるだろうけど、当面は都市とのつながりは希薄になる。でも、そういう土地に限って移住に積極的だという一面もある。一長一短、美味しいところを見つけたいね。
長野県佐久市から御代田町へ ここはすでに軽井沢
それにしても、絶景が続く素晴らしいエリア・佐久平だ。
軽井沢方面へ走っていくと、雪化粧で美しい浅間山はどんどん近づいてくるものだから、不思議と住みたい気持ちもどんどん大きくなってくる。きっと所々にある木々の様子が、軽井沢の雑木林に似ていて気分が良いからだ。
佐久平(佐久盆地)を超えて御代田町に着く。土地の価格と東京圏へのアクセスの良さから、近年人気のある土地だが、目の前にそびえる浅間山は軽井沢より美しく見えるロケーション。確かに御代田町に住むのは良いかもな〜。
立科町は起伏の激しいアップダウンの繰り返し(面白い!)だったが、御代田町は遠くまで平らである。振り返ると、遠くに八ヶ岳がうっすら見える。山に囲まれ絶景日和の、御代田町、どんどん気に入る、御代田町。
カフェをするなら車との写真撮影を大事にしたい。背景が浅間山とは贅沢!ここは候補地に入れても良いかもしれない。買ってもいないのに一人悦に浸る自分がいる。
考えどころは、御代田町独特の「特産物」を見つけられなかったことか。隣町が軽井沢町であるからするに、都会的なショッピングは軽井沢に委ねることになるだろう。すると御代田は、ベッドタウンに徹するようになるかもしれない。
私が(おせっかいだが)自分の町を(店やブログで)自慢するとき、キーになるものが見つからないのがちょっと辛い。都会の雰囲気と田舎の雰囲気の合わさる町、ここに何を見出すかが、移住の鍵になるのかもしれないね。
ドライブコースとしてはオススメだけどね(^^)