期待していた、ボルボ・マイルドハイブリッドは、日本法人はどうやら、「48Vハイブリッド」という名前で統一するようですね。
世界的には「mild hybrid」のようですが、日本ではスズキが登録商標にしているようで、使うのを躊躇ったのかもしれません。なんだか残念。
まあ、日本には素晴らしいストロング・ハイブリッドカーが沢山あるわけで、ボルボはプラグインハイブリッドと、完全電気自動車をメインストリームに上げていきたい。と考えれば、新システムながら過渡期なのが丸わかりのマイルドハイブリッドについて、わざわざお金をだすのを躊躇うことには理解はできます。
むしろ、48Vハイブリッド。ボルボらしいかも。昔の無骨なボルボ感が見えて、潔くていいですね。ディーゼル版はいつでるだろうなあ。アイドリングストップの揺れに困っているのは、どちらかと言えばディーゼルユーザー、なんですけどね!
ボルボ コックピットデザイン大全
さて、今回の「ボルボ好き放題」は、ボルボコックピット大全と行きたいと思います。
ボルボってさ、インテリアが結構同じテイストだとか言われるじゃないですか?
金太郎飴だなんて揶揄しているの、見たことがあります。でも、そんなことはありません。モデル毎に違いがしっかりあるのです。
ドライブ・ポジションをメーカーが理想と思う位置にして、使いやすさを考慮すれば、操作系が全車種同じ位置に来るのはあたりまえ。その上で、メーカーのテイストたっぷりのデザインを施せば、似てくるのは当たり前です。そこから、嫌味を出さないように違いを出す。これが大変なんですよね。
いきなり「金太郎飴かもしれない」から始める記事の作者さん、わかってない!
しかし一方で、特にInscriptionのグレードを買おうと考える人は、ひとつ上のモデルのMomentumってどうなんだろうと、悩む場合も出てきます。XC40からV60へ、V60からXC60へ、XC60からV90へ。逆もあるかな?下のモデルのInscription、結構良いんじゃない?とか。
そこで、インテリアの比較ができるように写真を並べてみました!
車選びは性能・パワーで判断することが多いですが、しかしボルボを選ぶであるならば、インテリアを良く見よう。モデル選びで困った時、あなたの好みがどちらなのか、そのヒントが見えてきますよ!
ドライバーズシートに身を委ね、貴方の望むコックピットデザインは、果たしてどれなのか。どうぞ見比べてくだされー。
VOLVO V40 コックピット・デザイン
旧世代ボルボのインテリア。けれども、ここまで素晴らしいインテリア・デザインを持つ日本車は、まだ現れていません。それだけでも買いなのに、エクステリアがカーオブザイヤーを取ってしまうくらいカッコいい。
細かく見ていくと、デザインの移行期なのが分かります。センターパネル中央に並ぶボタンの数々。ボルボはわかりやすいと豪語しますが、結局使いにくかった。4つの丸いボタンだけで十分だったからです。
各オブジェクトをメッキで囲み、シンプルな中にも満足感を得られる調整を施している。(メッキ処理はMomentum、Inscription、R-Design)伝統の左サイドブレーキが今となっては悲しいですが、ドリンクホルダーに運転席側からアクセスしやすいのは良かったかも。
エンジンスタートスイッチは、ステアリングの左奥に。そしてこの下に、キーを収納するエリアがあります。
V50世代の時代、事故の際に鍵が足を傷つけるのを防ぐために、ここへ移動した名残。今も昔も、ボルボは安全性能を貫くのです。
VOLVO XC40 コックピットデザイン
様々な機能を液晶パネル内に移植した、新世代ボルボコックピットデザイン。音量・再生ボタンが中央に配置され、急なオーディオの音量調整にブラインドタッチでアクセスできます。
その液晶パネルから、左右に伸びるパネル類が、グレードによる装飾の差として出てきます。City Map チャコールパネルが絵エントリーグレードに装着、Momentumではアルミニウム、R-Designはカッティングエッジ・アルミニウム、Inscriptionがドリフト・ウッド。
ドリフトウッドは、ボルボご自慢の流木テイストデザインで、各Inscriptionグレードに搭載されています。昔のように、パネルの変更ができません。だから、どうしてもドリフトウッドがほしければ、Inscriptionを選ぶほか無いわけです。しかし、SUVにこだわらずに、上位のボルボに乗りたいということであれば、V60 Momentumという選択肢が舞い込んできます。
VOLVO S60/V60 コックピットデザイン
上の写真は、まこまちオススメの「V60 Momentum + レザーパッケージ」。ベンチレーション機能は無いものの、丈夫で長く乗れる本革シートは飽きの来ないデザインで美しい。
センターパネル周辺のデザインテイストは一緒ですが、左右に伸びる装飾パネルが「アイアン・オレ・アルミニウム」という白っぽい装飾で、こいつが結構雰囲気出していて良いのです。
しかし、このシフトまわりが少し高いという意見も耳にします。確かにそうではあるけれど、結構カッコよくて私は好きです。あ、ドリンクホルダーは使いにくいのかもね。
ステアリングのデザインも、XC40とほぼ同じ。つまり、V60 MomentumはXC40 Inscriptionとライバル関係になっています。ならば、V60 Inscriptionを狙う人は、どことライバルになるのでしょう?
VOLVO XC60 コックピットデザイン
それを求めるのは、ここから先はもはや難しい。
V60もInscriptionグレードともなれば、ファインナッパレザーが奢られます。XC60も、SUV代とAWD代を加算する以外は、おなじ60シリーズであるからデザインも、ほぼ同じ。(価格はガバっと上がるけど。)
おっと、ライバルとして上げるのは、やはり90シリーズなのですが!V90のMomentumは、シートは本革シートが奢られます。ベンチレーションやマッサージに興味がなければ、90シリーズは悪くない選択肢。
しかし、60シリーズからつけられる、Bowers & Wilkinsオーディオシステムをつけるとどうだろうか?
V60 T5 Inscription + Bowers & Wilkins = 647 万円!
V90 D4 Momentum = 724 万円!
また、
XC60 D4 Inscription + Bowers & Wilkins = 792 万円!
V90 D4 Inscription 814 万円!
悩ましい、よね?
VOLVO V90 コックピットデザイン
で、がんばって90シリーズにした結果、インテリアの様々なところにボリュームが出てきます。
操作系に変更点は見えませんが、パネル類のボリューム増加、そしてInscriptionを選べば、テーラードダッシュボードが”ついてくる”!
そもそも、同じようなデザイン設計にも関わらず、ラグジュアリーを表現する「90」シリーズとスポーティを表現する「60」シリーズとは、意匠が随分変わってきます。
写真では少し分かりづらいですが、ドアパネルやシフト周りのメッキパーツの使い方や、インテリアのステッチの量が大幅に増えています。そしてその表現手法は、ボルボ最大ラグジュアリーモデルで花ひらく。
VOLVO XC90 コックピットデザイン
完全に特別インテリア!
特にXC90は、液晶パネルまわりの角度が他の90シリーズとも差別化します。様々なところに「肉厚感」が表現され、濃厚な安心感が表現されます。
安全性に力を入れるボルボらしく、インテリアのどこに当たっても痛くなさそう。トップ・オブ・ボルボは、自社の目指す一番のことをインテリアでも表現している。
日本のラグジュアリーミニバンよりも、もっと上をゆく本物のラグジュアリー。ここで迷う人は居ないはず。ボルボにビシッと決めましょう!
悩ましさは楽しさだ!
ということで、おおよそ6種類のボルボ・コックピットを見て頂きました。
プジョーに乗り換えてわかったことは、ボルボのインテリアの種類の量、半端ない!ってことです。
日本車のように、少しづつ豪華になっていくものとは違い、グレードの中でも外装色との組み合わせで、また違うインテリアをチョイスすることもある。
インテリア選びに頭を悩ますこともまた、ボルボ選びの悩ましさでもあり、楽しさでもあります(^^)
元気を出して、ボルボ選びを楽しみましょう〜!