マイルドハイブリッドが来るなんて!

ボルボ・マイルドハイブリッドを待っていた皆さま、おめでとうございます!

 

電動化いってる割に、なかなか日本に来ないやんけ!と息を巻いていた方、お待たせいたしました!

 

とうとう、日本にもボルボマイルドハイブリッドが上陸いたしましたー!^_^

 

なんだか、電動化を一気に進める気迫を感じます。新体制でのイメージアップを狙っているのか?どちらにせよ、嬉しいことですね!

 

ボルボはどの自動車もしっかり作られているとはいえ、車重は重たい傾向にありました。JC08モードでさえ、ガソリンモデルの燃費は良いとは言えなかった。今回はそこを手当してくるということですから、喜ばしい限り。

 

マイルドハイブリッドが出たら買おう。そう思っていた人も多いハズ。

 

今回はその、マイルドハイブリッドモデルを追っていきましょう。

 

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XC60 B5モデル詳細

XC60 フロントマスク

XC60 WTLCモード燃費 11.5 km/L

まずはXC60から。カタログレベルでの話しになるので、本気の人はディーラーへ走りましょう。

XC60 B5 XC60 T5
エンジン出力 184 kW (250 ps) 185 kW(254 ps)
エンジントルク 350 Nm (35.7 kgm) 350 Nm (35.7 kgm)
モーター出力 10 kW
モータートルク 40 Nm
JC08 12.6
WTLCモード 11.5
WTCL 市街地 8.3
WTLC 郊外 11.9
WTLC 高速道路 13.5

マイルドハイブリッド用モーターは、基本的には全域をサポートするようです。ベースとなるT5エンジンから出力特性は変更せず、余剰になる部分だけはトルクを厚くする。ですので、1,800 rpm 〜 4,500 rpm では、おおよそ 30Nm のトルク増幅を図っています。

 

発進時は全力でアシスト。巡航時はトルクをおさえ、加速したいときにグッとトルクを増幅する。なんだか楽しみなシステムです。

 

気筒休止を搭載 積極的に環境負荷低減

燃費は良くなっている?恐らく、良くなるでしょう。

 

マイルドハイブリッドのシステム重量は、どうやら 70kg のよう。車両重量の比較でわかります。思ったよりも重くなった印象ですが、燃費が犠牲になったようには見えませんね。

 

WTLCを過信するのであれば、市街地で 8.3 km/L を、 1890 kg の巨体で達成できるなんて。嬉しい限りじゃありませんか。

 

まあ、少しは重量を軽くする工夫もしようよと言いたいところではありますが、それはフルモデルチェンジのときに実施すればよいのかな?安全モンスターのボルボへの言葉ではありません。

 

・・・いや、やはり環境は大事だよね。少しでも燃費をおさえる。CO2を減らす。安全対策と並んで自動車開発の大前提です。頑張って欲しいですねー・・・

 

それはもちろんボルボだってわかっている話だよ!と言われそう。なにせ今回のエンジン変更で、新しいシステムが搭載されたのです。

 

そいつは「気筒休止」。低負荷時に4気筒のうち、2気筒を休ませちゃうという、結構昔からある技。

 

アクセルレスポンスの向上を電動モーターで叶えるこができた分、2気筒休ませてしまおうという考えでしょう。細かい修正をいれて、巡航時の燃費を上げる作戦ですね。

エンジン性能曲線:VOLVO B420T2(B5)

こちらが B420T2 エンジンの性能曲線。トルクの上乗せがあるのがわかりますね。低回転域は、ブーストではなくアシストに回るため、トルクを増やす処理はしていないようです。

 

気になるポイント

さて、気になるポイントも。

 

今回は T5 モデルのみを、マイルドハイブリッドの B5 モデルへ変更。しかも実は、2020年モデルです。欧州では2021年モデルが発表されていますから、日本でも2021年モデルが発表されるはず。

 

つまり、ディーゼル用のマイルドハイブリッドは、まだ入ってこないという事です。そして、イヤーチェンジは最近のボルボでは読めないので、いつ変更になるかわかりません。

 

また、2020年モデル比で、Momentumで 税抜 8 万円、Inscriptionで 税抜 12 万円の値上げです。何も変化のないD4も、ひっそりと 4 万円の値上げですなぁ・・・(T_T)

 

装備面で見ると、B5 Inscriptionには「オレフォス社製シフトノブ」がつくようです。T8 TwinEngine にしか搭載されていなかった、あいつです!好みはわかれるところでしょうけれど、新しくっていいんじゃない?

 

ついでに、T6 R-Design は無くなったようです。仕方ないかなー。

 

もうひとつついでに、デジタルカタログのボルボマークに、色が付いています。なんだかなー(笑)

 

XC90 B5モデル詳細

XC90 インテリア

XC90 WTLCモード燃費 10.9 km/L

一方、XC90は T5モデルが Momentum モデルだけだったこともあり、B5モデルも Momentum だけ。オレフォス社製シフトノブが付くわけでもありません。

 

しかし、誰もがクリスタルシフトノブを欲しいわけではないのですから、まぁ良いか、という感じかも。変更点は基本、エンジンのみです。

XC90 B5 XC90 T5
エンジン出力 184 kW (250 ps) 185 kW(254 ps)
エンジントルク 350 Nm (35.7 kgm) 350 Nm (35.7 kgm)
モーター出力 10 kW
モータートルク 40 Nm
JC08 12.9
WTLCモード 10.9
WTCL 市街地 8.1
WTLC 郊外 11.4
WTLC 高速道路 12.5

当然、エンジンのスペックはXC60 B5と同じ。気筒休止も付いている最新テクノロジーガソリンエンジン車。市街地走行で8 km/L を下回らないのは、魅力的。

 

それでもXC90はD5が魅力的

けれどもこの巨体には、やはりディーゼルの D5 モデルのほうが良いと思います。モーターでアシストされるのは良いとしても、ディーゼルの 440 Nm には叶いません。

 

XC60は多少元気に走っても「サマ」になるSUVですが、XC90には落ち着いて走ったほうがイメージに合っているし。

 

とは言え、アイドリングストップが嫌いな人には朗報と言えるでしょうけどね!

XC90 B5 XC90 D4
エンジン出力 184 kW (250 ps) 173 kW(235 ps)
エンジントルク 350 Nm (35.7 kgm) 480 Nm (48.9 kgm)
モーター出力 10 kW
モータートルク 40 Nm
WTLCモード 10.9 13.6
WTCL 市街地 8.1 11.1
WTLC 郊外 11.4 13.2
WTLC 高速道路 12.5 15.4

 

小変更へ一言

車両重量のところでも話しましたが、どんどん重たくなるボルボ君達。

 

「ガソリンモデルはノーズが軽い」なんて言っていたけれど、バッテリーやマイルドハイブリッドシステムはどこに搭載されているのかな?

 

ボルボは基本FFだから、きっとバッテリー以外はボンネットの中でしょう。メンテするから当然か。

 

それでも、車両重量はとうとうディーゼルモデルと並ぶか、オーバーすることになってしまいました。軽さが武器であったはずなのに。

 

バッテリーを搭載しつつ、ディーゼルエンジンモデルと同等の重さに合わせてきた、という考え方もあるかもしれません。けれども、やはりクルマにとっては重量増というのは痛い問題です。

 

SPA2では、車両重量を下げる取り組みも必要でしょう。期待するしかありませんね!