セカンドカー探しを始めて紆余曲折。HONDA CIVIC が来るまでのツナギ脚も考えての車選び。いろいろなクルマに乗ってはみたが、嫁ちゃんの態度はピリッとしない。その理由は単純で、 NISSAN SAKURA や SUZUKI JIMNY と本来欲しいクルマがあるからだろう。
それでも贅沢に慣れた身体はクルマを欲する。はてさて、どんなチョイスをすればよいやら。
中古車はやっぱり選びづらい
「納期の早い新車を買って移住先でも活用する 」案はノー。SAKURA も JIMNY も人気があって、たぶん納期は1年だ。ならば、多少リスクはあるものの即納できる中古車もありか・・・?
スマホでペラペラと中古車を検索する。どうせなら、昔憧れたクルマも良いなあ。
「SUBARU R2」「SUBARU REGACY 3.0R」おぉ、いいねえいいねえ。昔3年間スバリストしてたっけなあ。悪くない選択肢だ。
「NISSAN MOCO」軽自動車の中では普通車っぽい?NISSAN SAKURA の下取りに入れやすいかな・・・
でも、中古車って試乗できるっけ?シェアカーに乗っているとわかるけれど、クルマを雑に使う人、思っていたよりも多い気がする。Vits・AQUA・SIENTA・MAZDA2・SORIOと乗ったけれども、傷のついていないクルマなんてなかった。自分よりもクルマを大事にしている人、あまり居ないと考えてしまうと、中古車というのはやっぱり選び難いのだ。
そんな雑に使われ続けたクルマを磨き直すのも面白いが、修理費が嵩んでしまったら苦労息子になってしまう。苦労をすれば愛が消える。そんな選択嫌だなあ。
HONDA FIT 見た目に反する濃厚車は好印象
HONDA FITはカーシェアのベーシックランク最高峰
モヤモヤしながら、次のクルマを探してみる。今日は何に乗ろうかな?とカーシェア検索ソフトで見つけたのは、HONDA FIT。
HONDAのベストセラー。十数年間維持されていた TOYOTA COROLLA の年間販売台数No1 継続記録を破ったクルマ。私も Hybrid を仕事で使っていたけれど、ブレーキタッチに品のある良いクルマだった記憶がある。
今は車格は B セグというよりは C セグ。以前の HONDA CIVIC の立ち位置に近い・・・しかしカーシェア的には最安値の「ベーシック」ランクで使えるらしい。こいつはお値打ちかもしれない!
ホンダ・スッキリデザイン採用の先駆けのHONDA FITは私にフィット?
全幅 1695 mm は、コンパクトカーと言えども堂々としていて、人も荷物もタップリ入りそうな気配がある。現代の大衆車と言われれば納得のワンモーションフォルム。角張ったセダンに比べて、いかにもスペース効率が高い感じがするのが面白い。本当なら角ばっている方が効率が良いのに、クルマになると途端に変わる。ボディ強度の印象って目からも得られるものなのだろうな。
それにしても、プレーンなデザインになったものだ。以前のホンダはガンダム顔が主流だったが、そこから脱皮して作り上げた新ホンダ顔。うん、なんだか悪くない・・・私の選んだ HONDA CIVIC も、ホンダ特有のガンダム顔が無くなって(むしろトヨタに乗り移って)スッキリしたデザインを得たから選べた所もある。でなければ、きっと mazda を選んだだろう。
運転席に座ってみる。独特な形状のAピラー。視界は良いような気がするが、果たして・・・

走り出しての第一印象はやはり、視界の妙。フロントウィンドウはドライバーより遠方にあり、包まれ感がある。室内の印象も広く感じるし、実際5ナンバーギリギリの横幅だから余裕がある。その中での運転は、カプセルに乗って走っているよう。
速度を上げていっても、速いという感覚が生まれない。たぶん、視界に入る情報量を整理している。二重Aピラーは常に自分の視界にあって、開放感こそ無いけれど安心感があって◎。反面、左前方の感覚が薄く、横幅 1805mm のプジョーよりも車幅感覚が掴みにくい。
ジャズというよりオーケストラなHONDA FIT
ノーマルモードで走りを試す。クルマの中は遮音性に優れているとは言い難く、せっかくエンジンは静かなのにロードノイズでガヤガヤしい。タイヤを変えるのはありかもしれない。コンパクトカーのタイヤは安いはず。
フットワークは軽快ではなく、濃厚系か? 左右に振るにはそれなりのステアリング操作も必要で、トコトン安定重視の印象。実際にクルマが重いわけではないのに、もったり動くからなんだか不思議だ。
重い感覚はあるものの癖のない走りだから、「交差点に入り右折するときはブレーキに意識をもちつつ惰性で侵入→対向車が居なければ人に注意しながらアクセルで速度アップ」のような複合アクションも組み立てやすい。安定感を提供し、安全な走行を促すクルマ。なかなか関心なクルマである。

ただ、このモデルで人気が落ちた理由もわかる。老若男女を目指してプレーンを目指しつつチョットしたエグミを感じるヘッドライトという前方からの印象と、サイドシルエットの先の細い軽快感がミスマッチ。その割に運転に癖がないから、内外の印象が随分変わる。デザインで活かしきれていない感じがする。
エグいと思わせたら運転感覚にもエグさが欲しい。ジャズな軽快感よりもオーケストラな濃厚さが似合うとおもう。豪華な座席とか最高かも。足回りの印象が希薄、濃厚風味に合うタイヤにすれば美味しい車になりそうだな・・・! なんてところまで言わせるんだから、いい車なんだろうな、やっぱり(´・ω・`)
※どうしてジャズ?という方、「ホンダ ジャズ 海外」でググってみよう。
HONDA FIT(中古)2020年式 48ヶ月所有試算
さて、セカンドカーに HONDA FIT を選ぶかどうか、シミュレーションする。カーシェアを一月使った結果は、22,910円。仮に長野を往復すれば、40,000円は超えてしまう。
安ければ安いほど良いわけで、その基準として 月 40,000 円をボーダーラインにすることにした。ただし、グレードは最低から一つあげて、HOMEグレードに。
HONDA FIT(中古)48ヶ月所有試算 | |
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FIT HOMEグレード・2022年式・ガソリンエンジン・CVT・走行距離 30,000 km・修理歴なし | |
車両価格 | 135 万円 |
取得諸経費 | 10 万円 |
点検費(2回) | 6 万円 |
車検費(2回) | 30 万円 |
保険料(4年) | 20 万円 |
合計 | 201 万円 |
48 ヶ月分割試算 | 41,875円/月 |
カーシェア利用 VS HONDA FIT 所有
40,000円 < 41,875円
おしぃ・・・HONDA FIT の良いところは、カーシェアのラインナップの中でも大きく、広く、運転のしやすい良いモデルであるという事。カーシェアはボロボロのクルマに乗せられることもあるから、それに比べれば良いなあという印象だ。
しかも、「HONDA SENSING」という高機能な安全装置がついている。ACCもある。ワタシ的なセカンドカーであれば、MAZDA 2に続き推しなクルマなんだけどな。
嫁ちゃんと相談する。
「どうやらパパはホンダのクルマは身体に合うようだよ。ママさんはどう?」
「運転していないからわからないけど。でも乗り心地は良いよね、FIT。」
「そうだよね。もっと安いプランないかなあ。早く CIVIC 来ないかな〜」
「来年春でも良いと思って買ったんだから、愚痴らない(ㆀ˘・з・˘)」
「ごめんよぉ・・・」
「ホンダが気に入ったのなら、ホンダに連絡してみれば?」
「えぇ?」
「”2台めなんだから早くよこせ安くよこせ”」
「パパ、がんばるポン。」
という会話があったかどうだかは定かでは無いが、ホンダディーラーに行ってみることにした。するとホンダのセールスさん、「マンスリー・ホンダはいかがでしょうか?」
なに、それ?
HONDA FIT(中古)マンスリー・ホンダ利用試算

マンスリー・ホンダ。2022年春から本格的に始まった、ホンダ独自のカーオーナープログラム。最低1ヶ月〜最大11ヶ月利用できる、会員制月額サービスだ。似たようなサービスは中古車買取チェーン「ガリバー」にもあったが、マンスリー・ホンダの良いところはディーラーから借りれること。
セールスさんは元気いっぱい。
「初期費用や保険料、メンテナンス費がコミコミですので、維持費が大変お安く済みますよ。CIVICまでのツナギでしたら、ぜひご利用ください!」
「なんと、ちなみに FIT はおいくら?」
「HONDA SENSING つきでしたら、49,800円です!」
「高い!けっこう取りますね・・・」
「そうですか? 例えば、この FIT は、e:HEVモデルですよね。」
「あら?」
「こちらは、CROSSTARというSUVのようなグレードです。」
「むむむ、これ欲しかったやつだ。車両の満足度が高そうな・・・」
「はい!きっとご不満なくお乗りいただけますよ!」
HONDA FIT e:HEV Home(中古)所有試算 | ||
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走行距離 2.5 km 購入(48ヶ月試算) | 走行距離 2.5 km マンスリーホンダ利用 | |
車両価格 | 190 万円 | 49,800円 |
取得諸経費 | 10 万円 | |
点検費(2回) | 6 万円 | |
車検費(1回) | 15 万円 | |
保険料(4年) | 20 万円 | |
合計 | 241 万円 | |
分割試算 | 50,208円 / 月 |
※ セカンドカーの維持費という計算なので、頭金の概念は排除。中古車の4年後には資産価値は無いと見て、残存価値(下取り・買取)も考慮していない価格です。
なるほど・・・中古車を購入して4年で支払いを計算した場合と比べると、マンスリー・ホンダならお釣りが来る。HONDA CIVIC が来てしまえば、中古車購入は新たに駐車場契約も必要だし。手放しリスクが無いのも良い。マンスリー・ホンダ、なんか良いじゃない!?
「セールスさん、なんか良いじゃないコレ。ウチにとってはメリットしかない。というか、儲かるの?」
「儲かるかどうかと言えば、儲かりませんね(笑)」
「そうでしょ、1ヶ月に1万円の利益が出るかどうかの商売なんて、私ならしないですよ(笑)」
「ですね(笑)でも、ホンダのクルマに触れてもらえるメリットもあるんですよ。」
「あぁ、なるほどね。N-BOXとかN-ONEとか、短期間なら私も所有してみたいですよ。」
「N-BOX の HONDA SENGING 付きは、39,800円です!」
「(40,000円ボーダーラインを下回った!)良いなあ、N-BOX。欲しくなっちゃうかもしれない!(笑)」
「ぜひご検討ください!そしてまこまち様、N-BOX 気に入りましたら!」
「気に入っちゃったら!?」
「年内納車ができるモデルもありますので、ぜひもう1台買って下さいね☆」
・・・☆マークは私の特権じゃないか・・・などと心の中で不満を言いつつ、嫁ちゃんに相談しようと自転車に乗る。借りるものにお金をかけるのは趣味じゃないが、短期間でも N-BOX や FIT に乗れるのはありがたいし楽しそう。さてさて、セカンドカーではなくなったセカンドカー選び、どうなるかな?
ーーー つづく ーーー