嫁さま 近くに空港があるから便利だよね。
娘ちゃん どこに行けるの?。
まこまち 北海道と神戸だったかな。
娘ちゃん 北海道行けるんだ。どこ?新千歳とか?
まこまち 丘珠(おかだま)。
嫁さま&娘ちゃん どこーーー!?
※ 2023年10月現在、信州まつもと空港からは、新千歳(北海道)・丘珠(北海道)・神戸・福岡便が就航中。
などと、信州への移住で労力とお金を注ぎ込みつつ、ワクワクも止まらない我が家。移住まで半年をきり、下手をすれば月に三度は移住先に行くという大変な生活を送っております。辛さがあるからこそ、移住したときの楽しさも大きいもの。移住失敗談は良く聞く話だけど、お金も随分つぎ込んでしまった。がんばるぞぃ。
古民家リフォームのお金の話
さて、今回はその、お金の話。古民家を購入してリフォームするにあたっては、一番の心配は「リフォーム・ローン」でした。なにせ、古民家というのは現在の住宅としては価値がない・・・とWEBで読んでいて、どのようにするべきか、最悪は自分達でカンカンやろうか、などとヤキモキしていたわけです。
ところが実際には、あっけなくローン審査がとおりました。工務店のツテもあったのかとは思いますが、ね。理由を聞いたら、簡単でした。「リフォームの住んだ古民家は価値があるので、お金は貸せますよ。」なるほど!
面白かったのは銀行とのやり取り。信用金庫と地場の銀行でローンの申し込みをしたのですが、やはりお金のことはWEB情報ではなく、実際に話してみないとなあと感じる次第。その内容をコッソリ皆さんにお話しましょう。
ちなみに、今回は古民家のリフォームに対するローンのお話。購入話は、またいずれ。購入申し込みからリフォームローンの契約までは、次のような順番で推移しておりますよ。
- 空き家バンクで気に入った家を探す
- 市の担当課に空き家バンクで見た希望の住宅の内覧を申し込む
- 内覧の結果で気に入ったので購入申し込み
- 売買が決定 市と繋がっている不動産会社へ手続き依頼
- 不動産会社を通じて売買契約と支払い
- 不動産会社と繋がっている工務店へリフォーム依頼
- 工務店から銀行と信用金庫を紹介
- 銀行と信用金庫で審査(仮審査・団信審査)←今回はココの話
- 工務店と契約
- 銀行または信用金庫で本審査
このとおり、空き家バンクの申し込み窓口(市の窓口)から紹介を受けて業者を選定。自分の好きな不動産会社やリフォーム会社を使えないというデメリットこそありますが、知らない土地で暮らすのだから地域の繋がりには頼ったほうが良いわけで、とりわけ今回は市との繋がりを大事にしました。
iターンとかUターンとか、移住促進は市の仕事。癒着と言えるかもしれませんが、市の紹介する業者に間違いは無いはず・・・!
信用金庫で古民家のリフォーム・ローンは借りられるか
信用金庫は地域の相互扶助が目的
まずは信用金庫から。信用金庫というのは、地域の相互扶助を目的とした協同組織の金融機関です。特徴は、「その地域に住む人にお金を貸す。」ところにあります。
信用金庫は、主な取引先は中小企業や個人です。利益第一主義ではなく、会員すなわち地域社会の利益が優先されます。さらに、営業地域は一定の地域に限定されており、お預かりした資金はその地域の発展に生かされている点も銀行と大きく異なります。
出典:全国信用金庫協会
そこで気になります。移住する前の段階ではお金を借りられないのでは?
信用金庫「移住先に住民票を移すのを前提として融資」
信用金庫による地域外から来る移住者への融資は、次のように解釈するそうです。
「移住したときに移住先に住民票を移す約束を前提に融資する。」
あぁ、なるほど。とりわけ、長野県は移住希望者が多いそうで、移住者に対するローンの提供も信用金庫内で確立しているそう。ただ、全国の信用金庫が同じように対応してくれるかは判らないそうで、事前に移住先の信用金庫に問い合わせするのが良いですね。
信用金庫との交渉「金利は店長決済」
さて、信用金庫へは工務店より紹介いただき、まずは電話で契約の交渉をします。今回ご担当頂いた方は、話がポンポン勝手に進んで面白い。以前プジョーを購入したときみたいに、こちらに有利な条件を出してきます。
信用金庫(以下、信金さん) 仮審査と団体生命保険の審査の申込書を送りますので、返送してください!
まこまち わかりました。ところで金利はどれくらいですか?
信金さん 給与振込など条件つきで、今は変動で 0.9%、固定10年で1.5%です!
まこまち これはフラット35みたいなものなんですか?
信金さん いえいえ、しんきんの住宅ローンですよ!
まこまち (リフォームローンじゃないんだ・・・)
信金さん ところで、今回は銀行さんにもご融資の相談をされるとか?
まこまち はい、工務店さんより2社に依頼するから好きな方を選んでと。
信金さん ぜひ私達をお選びください!金利も頑張りますので!
まこまち え、金利って頑張れるんですか?
信金さん はい!店長決済もらってきます!
WEBを見ているだけでは判らないものだなあ、と感じるのが、リフォームローンのくだり。信用金庫のホームページには、住宅ローンとリフォームローンの2つの商品があります。てっきりリフォームローンだと思っていたのですが。
そして、金利。下げられるそうです。びっくり。銀行との競合がなければ、そのまま 1.5% だったのかな?
信用金庫「つなぎ融資はできないのですが・・・」
そして極めつけ。つなぎ融資の心配。工務店へは、契約が済んだ後には総額を3回に分けて支払いしなくてはなりません。これは新築で家を建てるときもリフォームの時も同じようなのですが、私の頭の中からはスッポリと抜け落ちていました。
なにせ、以前マンションを購入したときは、そんな話はありませんでしたからね・・・
信金さん まこまちさん、つなぎ融資を受けられると思うのですが。
まこまち げ、そういうば、そうですよね。
信金さん 実は私達信用金庫は、移住者様がこちらに越してくる前にはお金をご融資できないのです。
まこまち え・・・どこかで借りないといけないですね・・・
信金さん えぇ、ですのでここは工務店さんと連携してですね。
まこまち はい?
信金さん 信用金庫から工務店さんに融資して、金利をまこまちさんにご負担いただくという事でいかがでしょう?
まこまち えーー、そんなことできるんですか!?
信金さん なんだってします(笑)
たぶん、その手の相談は多いのでしょうけれど・・・そもそも信用金庫にお金を借りようとは思っていなかったので、ビックリの連続。しかしこれは、工務店さんとの繋がりがあってこそ。個人で相談しても得られないメリットかもしれません。
そもそも、信用金庫の窓口で「工務店にお金を貸してあげて!」なんて言えないですからね(汗)
銀行で古民家のリフォーム・ローンは借りられるか
銀行「選ぶ決めては何ですか?」 私「金利です(きっぱり)」
信用金庫に比べると、銀行はお金を貸すことのプロフェッショナル(どちらも一緒か・・・?)そもそも、申し込んだ銀行には移住者向けの住宅ローン商品があるんです。コロナ禍の最中、移住先の建物の購入について相談したことがあって、住宅取得からリフォームまでを含めて借りられることは知っていました。
ただ、今回は信金さんで聞いた話があったので、ちょっとだけ交渉をしてみます。
銀行さん それでは、申込み書類を送付させていただきます。
まこまち よろしくお願いします。ところで金利はどれくらいですか?
銀行さん 固定10年で1.5%ですね。
まこまち 信用金庫さんと同じですね・・・
銀行さん 当行と信用金庫さんとで、選ぶ決めては何になりますか?
まこまち やっぱり金利ですねー
銀行さん 承知しました。精一杯の金利を提示させていただきますね。
やはり、競合を伝えると金利の優遇があるようです。まあ、そうですよね。住宅ローン契約を得ると、たとえ1.5%だったとしてもかなりの額の粗利を得られるわけです。
銀行「つなぎ融資はせずに支払い延期でいかがでしょう」
さらに、信用金庫さんから聞いた「つなぎ融資」についても質問。
まこまち つなぎ融資はどうすれば良いですか?
銀行さん もちろん用意しているのですが、まこまちさんの場合なら・・・
まこまち 場合なら?
銀行さん 契約後に直ぐに融資させていただき、支払いを半年延ばすというのはいかがでしょう。
まこまち おおぅ・・・そんな方法が?
銀行さん そうすればつなぎ融資の申し込みも不要ですし
まこまち ほうほう!
銀行さん つなぎ融資の金利のご負担もありません
まこまち ほうほうほう!半年間は支払わなくて良いと!?
銀行さん はい、金利だけご負担いただければ。
そこで、ん?となった。信金さんで返済シミュレーションを作ってもらった際、当初の金利負担額は25,000円ほど。きっと銀行さんも同じくらいでしょう。半年間で 15 万円の負担。
ならば、信金さんのつなぎ融資の負担は? これは宿題になりましたが・・・
実はこのあと、融資タイミングで信用金庫と銀行とで違いが出てきて、金利ではなくそちらが決め手での決定となるのでした。
移住者は工務店とつながりのある銀行・信金を使うが吉
壮絶!住宅ローンバトル!
このあとは、信金さんと銀行さんの(間接的)融資バトル!
信金さん まこまちさん!金利は団信込で 1.4% になりました!
と連絡が来たと思ったら、タイミングを計ったかのように銀行さんから連絡が。
銀行さん 信金さんの金利はどうですか?え、1.4%?店長と相談します!
やれやれ・・・仕事中に鳴る電話。会社の顧客からも電話やメールの応酬続く中、楽しいことのためとはいえ、タスクが増えることは若干のストレル。
信金さん まこまちさん!仮審査とおりましたよ!
まこまち ふいぃ、身体に若干不調があるんですけど、団信は大丈夫でした?
信金さん え?病気?大丈夫です!全疾病タイプで申し込みしますから!
電 話 ♪♪♪♪♪
まこまち ぐえぇぇぇ
銀行さん 仮審査とおりました!金利は 1.3% です!
まこまち あの・・・体調が・・・
銀行さん それくらい大丈夫ですよ、うちは一般団信でとおします!
ところが、工務店から出てきた見積もりにビックリ!我が家で色々盛り込んだのが大きな理由ではあるのですが、当初依頼していたローン額をオーバーすることが判明。そこで、信金さんに価格変更を依頼。
信金さん え?300万円上積み?念のため500万円にしておきましょう!下げるなら審査いらないんで!
まこまち おまかせします・・・
信金さん 銀行さんの金利はどうでした?
まこまち 1.3%と言ってましたー
信金さん 奥の手を出しますか・・・!
まこまち ひぃぃぃ・・・!奥の手って何(汗)
そうだ、銀行さんにも電話しなきゃ。
銀行さん はい?500万円上積み?速攻書類送るので返信してください!
まこまち よろしくお願いします・・・
銀行さん 信金さんは金利はなんと?
まこまち がんばると・・・
銀行さん 銀行の底力をお見せしましょう!!
まこまち 怖い!みんな怖い!
電 話 ドゥルルルルル・・・(と聞こえた)
信金さん まこまちさん♪固定10年金利 1.3%ですよ!
電 話 ドゥルルルルル・・・
銀行さん 1%になりましたよ〜
私、身体お大事に・・・と、ここで金利だけなら銀行さん有利となったのですが・・・先程お話したとおり、つなぎ融資のタイミングで差が出ることとなってしまい、金利で選ばない結果となるのですが、これはまた後日談としてお伝えしましょう。
住宅ローン金利も大事だが 他にかかるお金も大変
つなぎ融資は金利優遇など、様々な手段で住宅ローンを売り込んでくれる銀行さんと信金さん。遠方の工務店さん相手にリフォーム・プランを策定するのはとても大変で、その分お金のことはお任せできるのならしたいですよね。
ちなみに私は固定10年プランを選びました。変動は信金さん、銀行さんどちらも1%は切っていたのですが、大手のように0.3%台ではまったくなく、金利上ブレを怖がるビビリですので安心を購入することに致しました。
今、リフォーム契約の大詰めを迎えていますが、月一度の話し合いでプランを練るのは大変。移住を考える場合、毎月ないし2週間に一度通うことを前提に、交通費や宿泊費などのキャッシュを余分に貯めておくことも必要です。
でも、やっぱり憧れの生活が手にはいるんだって思うだけで、仕事にも精が出るというものです!私が草刈りして嫁さまが集めてくれて出来上がった「雑草ベット」で寛いだり(笑)ベッドは3つにまで増えるのですが、今更ながら子供に返ったようにハシャゲる自分が居ることに驚きなんです!
先祖代々の土地とか、移住が難しい方もいらっしゃるとは思いますが、何かしらで今の住処とは違うところに拠点が持てると、老後が楽しいかもしれませんね。みなさんも空き家バンクを活用して、移住検討してみては?
結びの瞬景
改装前の古民家をシビックさんのインテリア越しに見ると、新旧があわさって気持ちいい!
ということで、内容があるのか無いのかわからないような記事になってしまいましたが、要するに一言でいえば、古民家でも住宅ローンは通るということをお伝えしました。5000文字くらいで(笑)
とはいっても、古民家の購入を同じローンで契約していたらどうなっていたかは不明。一応、銀行さんからは大丈夫な話を2年くらい前に聞いていましたが、とにかく銀行も信用金庫も話を聞かないとNG。奥の手とか底力とか、貴方を誘い込むための素晴らしい商品を用意しているかもしれませんよ・・・!
月一の更新になってきました、古民家改装編。なんだかペースも掴めてきました。次回作をお楽しみに!