ゴールド・ライン。
私がボルボV40を送り出す上でつける言葉。
我が愛車V40は私の手元を離れるが、その類稀な才能があれば、まだまだ現役で生き続けることができる。
いくつかのエピソードとともに綴るこのコーナーは、これからボルボに乗る人、ボルボを考えている人、ボルボの所有者、ボルボを手放そうとする人すべてに送る、ラスト・ラブソングである。
目の前に立てば一目惚れできるV40のエクステリアデザイン
V50が好きすぎて気付かなかった
そのシルエットを初めて見たのは、まだV50に乗っている最中であった。
さしてほしい車が無く、雑誌も読んでいなかった私には、通り過ぎたツバメがなんであったか、直ぐには分からなかった。
街中ですれ違う事が増え、ようやくボルボV50の後継だと知ったのは、発売されて随分と経ってからである。
V40に興味を持ったのは、会社の酒の席であった。他部署の上司が今乗っている車を聞いてきたので、V50だと答えた。
あの、不思議なデザインの車の前のモデルか。
言葉とは裏腹の悪いイメージを植え付けようとする言葉に、ボルボファンとしてはムッとしたが、V40を意識して見ることは今までなかったので逆に興味が湧いた。
同じ頃、会社の同僚が車検を機に、ボルボV50からゴルフヴァリアントへ乗り換えたと聞いた。ボルボから離れるのはなぜかと聞いたら、新型は荷物が乗らなくなったからだと言った。
他人は他人だが、輸入車で同じ車に乗っている人は少ない。希少な意見をきいてみれば、確かに荷物が乗らなくては、我が家も次はボルボではないかもしれない、と思った。
入り口はデザインでも性能でも良い
インターネットで最初に目に飛び込んできたのは、クリーンディーゼルの一行だ。
エクステリアデザインはあと。ぱっと見ナマズのように見えるV40。けれども、トルク 400Nm、燃費 JC08 20km/Lに心惹かれる。
子供も大きくなってきたし、荷物は多少少なくても良いかもしれない。紙おむつもベビーカーも載せなくなった。DIYはホームセンターでカットしてくればいい。
「ランエボ」や「インプレッサ」のような大トルクを、オートマチック車で楽しむ事ができる。なんて素晴らしい車なのだろう。
そう考えているうちに、我が家のV50は9年目の車検を迎えることとなった。
近くで見るボルボV40は、ボルボならではのショルダーをそのままに、美しいドレスを纏っているようだった。
マイナーチェンジでスッキリした印象が強くなったフロントマスクは、やはりナマズではなくツバメで、空気の流れを華麗に捌くような印象を受けた。
リアがまた逸品で、過去のボルボのオマージュだかなんだかは放っておいたとして、国産にも欧州産にも同類は無い、オニキスのような輝きを放っていた。
一応、ゴルフヴァリアントには試乗した。サスペンションセッティングはゴルフに分があったが、雑味も含めて魅力の高いV40を選ぶことに、異論がでるはずもなかった。
ーーつづくーー
雑記
V40の紹介記事はすべて、aboutVOLVO時代のものの流用にしようと考えていましたが、古い記事は文章が雑な為再掲載するのは「はずかしい」(笑)
そこで、ある程度書き直すことといたしました。
こういう文章ならウケがいいのでは?という勘違いをしている「まこまち」が送る、不定期連載記事です。お楽しみに。