納車の瞬間というのは、誰にだって格別なもの。
人生で2番目に大きな買い物とされる自動車の購入は、その後の人生を左右する大事な選択だ。その大事な納車をセレモニーとして扱うのが「納車式」。今回、読者様とディーラー様の格別のお引き立てを賜り、納車式に立ち会いさせていただけることになった。
ボルボ直営ディーラーの納車式とは、どのようなものなのか? ワクワクしながらお邪魔した納車式は、実に素晴らしいものだった。
これがボルボの納車式だ!
レポート前の大事なお知らせ:必ず納車式があるわけではない
納車式のお話をする前に、大事な事をひとつお伝えする。
今回立ち会いさせていただいたディーラー様では、店舗のリニューアルに合わせて納車式をはじめた。それまでに購入した人、自宅での納車を希望する人へは、納車式はしていない。また、すべてのボルボディーラーが納車式を行なっているわけではない、との事。
今後、納車式を行うボルボディーラーが増えるかどうかは、フランチャイズ店が大半を占める為、明言はできないそう。もし行なっていただけるのならラッキーだなと思う程度で捉えていただきたい。
セレモニー専用ブースで納車式がはじまる
新品ピカピカのボルボV60 CrossCountryは、セレモニー専用ブースに置かれている。大きなガラス窓、北欧を感じさせるフォトパネルにより、その部屋が特別なところであることを感じることができる。
部屋の奥にあるテーブルが一式で、納車時の最後の書類の確認する。
今回お呼びいただいた読者様には、小さなお子様がいた。書類の確認の最中は、キッズルームでお子様を預かってくださっていた。安心して愛車の確認、説明を受ける事ができるように配慮されている事がよくわかる。
その後、自動車の周りを読者様とセールスさんがボディの傷、汚れが無いかどうか確認してまわる。スポットライトで照らされた新車は美しく、ホクホク感とドキドキ感が混ざって大変そうだ。納車されるわけではない私もドキドキしてくる(笑)
「このあたりは、大きなトラックがよく走っているんです。怖いなあと。だからといって、子供に大好きなキャンプに連れていけないのも嫌でした。安全なクルマって無いのかなと調べていて、行き着いたのがボルボでした。」
なるほど、荷物をたくさん積める VOLOV V60 CrossCountry はぴったりの選択肢だったのだ。
ボディチェックが終わり、自動車の操作方法の説明が始まる。
「V40と大きく違う点は、SENSUSの操作方法で・・」と重要な点を説明するセールスさん。お客様を運転席に、自分は助手席に座り、パネル類の使い方を解説。
ふと見ると、セールス氏は靴を脱いでいた。細かい配慮を感じる・・・もちろん、納車式のスペースがキレイだからこそできるコト。屋外でこんなことをされたら、納車を受ける側が変に気を使いそうだ。
ノンアルコールワインで乾杯!
説明が一通り終わると、マネージャーさんが「ノンアルコール・スパークリング・ワイン」を持って登場。
「ワインを注ぐのは未だに慣れません」と、日本酒を注ぐようにシャンパン・グラスにドリンクを注ぐ。よく冷えたドリンクは、アルコールが入っていなくても嬉しくなる。
記念撮影のときの、セールスさんの「はい、ボルボ!」の掛け声( ;∀;) 面白いけど、苦笑いしかでませんからね! セールススタッフのお子様をカメラに向かせる必死さ、写真を見て感じていただけるだろう。クスッと笑ってしまうのだが、人間味があって微笑ましい。
自動車を購入する時は、もちろんお目当のクルマが気に入って購入する。けれども、購入するディーラーも大きなポイントになる事だろう。今後もぜひ、和やかで楽しい納車式を続けてほしい。
納車式はなぜ始まった?
さて、納車式が無事に終わり読者様とお別れした後、担当セールス氏とマネージャーに話を伺う事ができた。
感謝を伝える方法を模索していた
納車式エリアの設置は、リニューアルの建物の設計を考える時、外すことのできないものだったと振り返る。
「ボルボ・カー・ジャパンとしては納車式の実施を推薦しています。ボルボはおかげさまで、XC40やXC60、V60を中心として他社様からの乗り換えが増えています。一方で、今までボルボにお乗りいただいている方々の入れ替えも多く、ご購入いただいたお客様へ、何かできることはないだろうか?と考えた時に導き出されたのが納車式でした。」
その納車式は素晴らしいものだった。オーナー様もきっと喜ばれたに違いない。
時にはサプライズにすることも
しかし、例えばセールスさんは「サプライズとして用意したい」と事前に話してくれていた。納車式を行うことは、セールスさんによってお客様へ話す、話さないはマチマチらしい。
「現状では、納車式はディーラーに来ていただいてご納車する場合にのみ実施しています。つまり、ご自宅へクルマを届ける場合には実施できないのです。また、リニューアル前はできていません。納車式をするスペースの無いディーラーもあります。」
なるほど・・・しかし、今までのボルボ・ユーザーが「私は納車式を受けてないぞ!」などとは言わないだろう。私自身、過去このディーラーから2回クルマを購入したが、充分に心のこもったおもてなしを受けていた。ディーラーからの「ありがとう」はしっかりと届いている。
今後はその「感謝の気持ち」を形に表す事ができる納車式の割合を増やしていきたい、と話していたのが印象的だった。
独特のカジュアル感はどこから来る?
さて、マネージャーからの熱いお話を伺った後、セールスさんと二人で話を続ける。
マネージャーのワイン(ノンルコールですよ!)をぎこちなく注ぐ姿が、なんとも微笑ましかったとの私の話には「私たちはワインで仕事をしているわけではありませんからね」と苦笑。
でも、それでも良いと思う。ボルボディーラーはカジュアルではあるけれど、納車時の書類の受け渡しなどは静かにゆっくりと行いたいと思っていた。納車用の特別な部屋があるのは、数々の要望が叶うように設計されていてとても良い。