偽りなしの日本車選び HONDA N-BOX EX SENSING

神奈川県に住んでいると、自分の住む県に温泉があって良かったな、なんて思うときがある。全国的に有名な「箱根」それに「湯河原」を抱える我が県は、紛れもない温泉エリア!と言いたくなるが、車好きにはちょっと困ったところもある。

 

というのも、箱根行きで使わなくてはならない「東名高速道路」は、土日の夕方は大渋滞。ならばと、国道1号を使う手もあるのだが、これはこれで渋滞が多くストレスが多い。つまり、神奈川県の車好きには近くて遠いのが「箱根」なのだ。

 

ならば別の温泉は無いものか、できれば適度にドライブを楽しめて・・・そんな時に選ばれるひとつの候補地は三浦半島。大海原でも見ながら温泉に浸かる幸せに、今回は HONDA N-BOX で行くことにした。

 

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N-BOX (EX) ギャラリー

ホンダ N-BOX(EX) コックピット

HONDA N-BOX メーター

ホンダ N-BOX 死角を補助するミラー

ホンダ N-BOX EX in 馬堀海岸

 

現代ファミリーの欲張りを叶える HONDA N-BOX

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軽自動車でも高速道路を走りたい

台風が接近しつつある2022年9月中旬の三連休。カーシェアでチョイスしたのは、先日試乗をしたけれども写真を撮り忘れた HONDA N-BOX のEXグレード。リアシートで試乗体験した嫁ちゃん曰く「めっさ乗り心地が良い」「絶望するほど広い」と褒めまくり。私は私で観光バスのような視界の楽しさが印象的な車だったが、さて高速道路はいかがなものか?と疑問符をつけて終わっていた。

 

なぜ高速道路?といえば、やはり神奈川県民、時には箱根まで温泉に浸かりに行きたいのである。足を伸ばして山梨くらいまでは行きたいのである。市街地の足としての性格のほうが大事だと思いがちだが、その「たまには」が上手くいくかどうかというのは、満足度にかなり影響するのは想像に難くない。

 

我が家としても、移住先での嫁ちゃんの足にだとか、あまりにも狭いエリアに向かう時などには重宝しそうな軽自動車には、できるだけ我慢の二文字が無いクルマを選んでいきたい、そんなわけでの疑問符だった。

 

ホンダ N-BOX(EX)エアコン

 

ところで、今回の温泉ドライブは忙しい。カーシェアで借りれた時間は6時間。この時間内に返却しなければ、延長料金の他に距離料金が発生してしまう。ドライブはできるだけ長距離が楽しいが、ドライブの6時間は溶けるように消えていく。そんなジレンマつきのドライブのクセに、せっかく N-BOX を借りたのだからと、やりたいことを詰め込んだ。

 

  1. 家電量販店に廃棄の電子レンジを持参する
  2. 横須賀の温泉施設で海を見ながら入浴する
  3. ドライブ先で旨いものを見つける
  4. N-BOXの写真をたくさん撮影する

 

うぅん、6時間でできるのか?という新しい疑問符を造りながらも、チャレンジングな企画だと思えばどうってことない。これも、車好き故の無謀な計画。皆さんもわかりますよね?(^ ^)

 

リア・スライドシートで電子レンジもラクラク乗る

まずは、HONDA N-BOX のユーティリティの高さを目の当たりにする。電子レンジというのは結構大きい箱である。N-BOX を借りた瞬間、流石に積めないかもしれないと不安になるが、リアシートがスライドすることで問題なく積載できた。あまりにも感動したので写真を撮り忘れてしまったが(またかよ!笑)1つ目のノルマはクリアー。意気揚々と温泉ドライブに出発だ。

 

しかし、私の雨男節が炸裂する。朝ごはんを調達しようとコンビニに入ったところで、外は大雨に。

 

HONDA N-BOX メーター

 

意を決して N-BOX に駆け込むが、運転席の私は良いがリアシートの息子はビチョビチョ。EX に搭載の自動スライドドアは手動スイングドアに比べれば開くのに時間がかかる。今まで使ったことのない機能を理解せず、全員でクルマに駆け寄ってしまった。ドアを開けてからダッシュさせればよかったなあ、なんて後悔する。

 

とはいえ、息子はさすがに男の子。ビチョビチョなんてへっちゃらで朝ごはんを楽しんでいる。心配しているのは親だけだ。

 

気を取り直して、ナビゲーションに行き先をセットして出発。ガソリンはこの時点で半分残っていたから、帰ってきたら給油かな?

 

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ステアリングのフィーリングには難あり

ホンダ N-BOX(EX) フロントシート
今回のドライブで、優秀と感じた居住性能。その中でもシートの造りはすばらしく、クルマに伝わるロードノイズをかき消してくれるおかげで、腰が痛くなることは一切なかった。

 

一般道では乗り心地よく、「このクルマは良いね」「今までのシェアカーのなかで1番だね」なんて言いながらインターチェンジへ。もっとも、ドライバーと同乗者とではきっと印象は違うだろう。

 

ステアリングのフィーリング。スーパーハイト・重量級軽自動車でこれを語るのはどうかとは思うものの、一言でいえば「ステアリングの先がモヤモヤな印象」である。センター付近からの左右調整は、結構思いきらないとクルマは曲がらない。これは同時に動きが穏やかになることを意味するから、同乗者にはきっと優しい運転に感じるだろうけど、ドライバーは神経を使う。

 

ホンダ N-BOX(EX)ステアリング

 

ところが、ステアリングを切り込んでいくと旋回量が急に増える。途中まではアンダーステアで行くと思いきや、いきなりクルリと向きを変えるからステアリング〜タイヤ〜旋回のリズムが分かりづらい。ブレーキング+旋回を同時に行うとクルリと周るが、その時のフロントタイヤのストレスは半端ないはず。

 

この小ささに大ぶりのシート、大きい天井をつけたのだから、限界の高さを求めてはならない。そう捉えながら、同乗者に気を配りながら運転するクルマなんだろうと割り切った。

 

HONDA SENSING とセットで捉える NBOX ステアリング・フィーリング

しかし、ステアリングのモヤモヤを補完する機能が付いていることに、この後すぐに気付かされる。

 

その日は台風の影響で、1時間に 50ml の激しい雨に見舞われた。当然、タイヤの小さなトールワゴンには最悪の状態だ。風が強いから横に振られるし、14インチタイヤは心もとなく、雨水の溜まった場所ではステアリングからのインフォメーションは希薄になる。前もほとんど見えないから、先行者のリアコンビネーションライトだけが頼りになり、とても危険な状況だ。

 

ここで、HONDA N-BOXに備え付けられた「HONDA SENSING」が見事なサポートを繰り広げた。

 

雨天はACCとLKASで

 

まずは、レーンキープアシスト。高速道路の車線中央をキープするように援護するこの機能、今までは上級車専用だったが、HONDA は全車種に展開する。おかげで、何を基準に走れば良いかわからないような視界50mの高速道路も、しっかりと車線をキープ。もちろん、大雨の影響で多少の人的サポートは必要なのだが、人の感覚と車の介入のフェーズが合うから、走っていて安心だ。

 

加えて、オートクルーズコントロールも重宝する。視界の悪さで立ち往生する先行車も居るかも知れない危険な中で、ACCをオンにしておけばブレーキングの準備に専念できるし、そもそも前に車が現れればしっかり反応するのである。

 

この機能に、運転している私はご満悦。

「すごい、どこまでもいけるじゃん!」

 

さらにオートクルーズコントロールは、軽自動車の安全面以外でも重宝しそうだ。

 

自然吸気エンジンモデルとCVTとの組み合わせは、何かパワーが必要な度に6000rpmまで回転数を上げるけれど、ACCを作動させているとこれが意外にもストレスフリー。「ああ、頑張ってるなー」程度で済む。自らのアクセルで6000rpmまで回すことはそれなりにストレス。こいつをACCで対処できれば、ターボでなくても問題は無さそうだ。

 

全ての運転を任せられるほどの実力はまだ無いが、クルマと人間双方がサポートし合えば、運転はかなり楽になる。HONDA SENSINGのような安全機能とドライバビリティの低い軽自動車との相性は抜群なのだと、感じることになった出来事だった。

 

横須賀温泉 湯楽の里 は高速道路から1分の立地

横須賀海岸 ゆらのさと

 

そんな N-BOX の良いところを満喫しつつ、横須賀に到着。横須賀温泉「湯楽の里」に立ち寄って、少しの写真撮影と温泉を満喫だ。海辺の温泉らしく塩辛いお湯ではあるのだが、肌はだんだんとスベスベに変わっていく、本物の温泉だ。嫁ちゃんの肩の痛みも和らいだというから、定期的に来るのも良いかもしれない。

 

何がいいかって、この温泉は横浜横須賀道路の終点から1分という好立地。三浦半島の周遊最後に寄るもよし、ちょっと軽自動車で遠くの温泉に気分転換で行くもよし、東京湾を望む展望温泉が川崎から一時間以内と、何かと便利でストレスフリーだ。

 

注意点は、露天風呂で立ち上がると外から丸見えになることくらい(〃ω〃) 誰も得しない、気をつけよう。

 

ホンダ N-BOX in馬堀海岸

 

ノスタルジックに団らんを見出す 西友馬堀

さて、温泉を後にしてグルメを探す。じつはこの時点で、6時間中3時間を使い終わった。本当であれば温泉付属のレストランでご飯と行きたいところだったが、時間も無いので近くのハンバーガーショップを検索する。マクドナルドが西友に併設されているのを発見、時は金なり、すぐに向かう。

 

マボリシーハイツの看板

 

マボリ・シーハイツの看板。西武ショッピングブラザの名前も。おやおや?西友を目指してみれば、思いがけないショッピングセンターとの出逢いとなるのか?ワクワク!

 

マボリシーハイツ

 

「レトロを通り越して寂れすぎ!」と嫁ちゃんは(声を殺して!)叫ぶ。なんとここはシャッター通り。昔は活気があったにちがいない、海辺のレトロを感じさせる「タイル」と「汚れ」のハーモニー。

 

いやいや、これは私自身の幼少の時の思い出と重なるところも存分にある。我が家のご先祖の墓標は、三浦半島にあるのである。昔自家用車がなかったころ、よく三浦海岸駅まで行ったものだ。その時の風情が、寂れたタイルから感じ取ることができるのだ。

 

西友のパン売り場

 

そのノスタルジックな気分にまかせて、西友で食事を買う。安価が広がる惣菜コーナー。なんだかこれも楽しいじゃない?

 

ホンダ N-BOX フロントのトレイ

 

購入したパンを N-BOX に並べてみる。見事に助手席の前に収まった。息子は息子で、フロントシートに備え付けられたテーブルで食事をとる。まるでリビングのように使える車内。和気あいあいで楽しくとる食事は、食事の味より雰囲気で美味しい。なんだかクセになりそうだ。(西友のパンも美味しかったですよ!)

 

ホンダ N-BOX ペットボトル入れ

 

さらに、ペットボトルを置けるだけどころではなく、キャップ置き場まである「いたれりつくせり」。ここまで気を回す必要があるのだろうか? あまりにも良く出来た執事ぶりに、私も嫁ちゃんもタジタジ、財布の紐が緩みそうだ(笑)

 

とてつもなくバーゲンプライス N-BOX

残り2時間を切り、焦って帰路につく私達。帰りの高速道路も、息子は VOLVO V40 よりも、 Peugeot 308SW よりも(そして HONDA CIVICよりも)広いリアシートでくつろぎモード。私は私で嫁ちゃんとお喋りを楽しみながら、やはりオートクルーズコントロールとレーンキープアシストを使用し、ゆっくりゆったりドライブを楽しむ。

 

雨天に比べればレーンキープアシストの精度は良く、カーブのインコースを攻めるような挙動はあるものの車線からはみ出すこともなく、軽快に進んでいく。グレードによっては 200 万円を超える HONDA N-BOX だが、EX のような充実装備+HONDA SENSINGで 150 万円前後であるのなら、バーゲンプライスと言えるだろう。

 

そして今回気づいたのだが、軽自動車は高速道路料金まで安いのだ・・・税金が安い、高速道路料金が安い、なのに居心地はカローラを超える(かもしれない)HONDA N-BOX。まったく、とてつもなくズルいクルマである。

 

最後に、ちょっとした不満点を。ガソリンタンクがとても小さい・・・馬堀海岸で残り少なくなったので給油をしたが、20 L しか入らなかった。主要諸元よりタンク容量は 25 L となっている。燃費がどうしても伸びないから、もう少し入ってくれると嬉しいな。

 

ホンダ N-BOX(EX)雨上がり

 

次世代のファミリーカーは本気だった

という事で、HONDA N-BOXはしっかりと高速道路走行をこなす軽自動車だと言うことがわかった。運転はゆるくゆっくり走れば良いし、家族がぎゅっと凝縮した空間に居て、しかも快適なものだから楽しさが倍増する、素晴らしい車だった。

 

HONDA N-BOX の目指したものはなんだろう? 答えは「次世代のファミリーカー」だという。そこには、ドライビング・プレジャーだとか、プレミアムだとかの言葉は並ばない。日本人が考えた、日本人の為のマスト・カー。そのひとつが N-BOX と言うのだろう。

 

ならば、フィアット500のような小型の輸入車はどうだろか? はたまた、カングーのような商用バンはどうだろう? ところが私は、 N-BOX はノーをつきつけていると感じている。優先すべきは「団らん」。かつて日本人の多くが体験し、核家族化した今でさえも大事にするべき、家族の時間だ。HONDA N-BOX は現代の家族の人数と照らし合わせて、もっとも効率的なパッケージングを組み上げたクルマだと言えるだろう。

 

それは、例えば HONDA SENSING で移動の負担を少なくするとか、いたれりつくせりのインテリアで家族をおもてなしするとか、なにせ N-BOX は乗る人に気を使っている。それはズバリ、人を中心に考えるという HONDA の目指すものだから。家族4人の最適解を、例えステップワゴンがあったとしても、N-BOX こそが答えであると言っている。そのように見えてくるのである。

 

プレミアム・カーに乗る必要はない。家族で一緒にいる時間こそがプレミアム。そんな価値観を見出だせる HONDA N-BOX に、拍手とエールを贈りたい。