なぜ輸入車を薦めるの?
それは、人生に花が咲くから。なんとも唐突な発言だけど、私としてはこの答えを一番伝えたい。人生の主役はあなた自身ではあるのだけれど、演出するのは貴方だけではないのだから。
こんな意味のわからない試乗記をお伝えするのも、偽りのない輸入車選びです。楽しんでね。
偽りのない輸入車選び Peugeot 208 GTLine
かっこ悪いとは言わせない
輸入車を選ぶ年齢は人それぞれだし、選ぼうと考えるきっかけも人それぞれ。当然、私がブログから強制するものでもない。でも、あなたが笑顔になるのなら、積極的にオススメしたい。
Peugeot 208 はそんなクルマ。
例えば、あなたがとても若い方だとする。当然、まだまだ安月給(笑 あ、失礼。)だとするじゃない。Peugeot 208 は、そんなあなたにも手の届くクルマ。だって 250 万円で手に入れることができるんだから。
小型車だけど 3 ナンバーで意外とワイドだし、凝縮感のあるフォルムも良い。しっかり外板には抑揚があるから、かっこ悪いとは言わせない。そもそも、フランス生まれのクルマである。日本車なんかに負けるものか。
Peugeot だからといって、牙のようなデザインだとかに目をとられないように気をつけて、全身を見てみようよ・・・細部にまでこだわったあとがわかるでしょう?バランスがよいでしょう?
小さくても幸せを掴める
Peugeot 508 のようにとは予算上無理だけど、少し鼻の高いボンネットには勢いがあるし、グリルやバンパーの造形はBセグメントの上を行く。これならきっと、彼女(彼氏?)も喜ぶに違いない。
そもそも、今はエコの時代。積極的に小さいクルマを選ぶことだって、エコロジーなんだ。燃費の良い車を選ぶことは、家庭を意識するのなら当然必要なスキルなんだ。
けれども、パノラマルーフはつけられるなら付けておきたい。名字を同じにする人と、恵まれるであろう宝の為に。家族で空を見上げてさ、楽しい思いでを作ろうよ。Peugeot 208 なら、幸せなカーライフが叶うかもしれないよ。
※ GTLine のみのオプション装備です
軽いは正義だ エンジン音は正義だ
しかし、日本人は質実剛健が大好きだ。センスよりも機能性だ。外板がペラペラの軽自動車だって、マイルドハイブリッドを入れてみたりしてしまう。クルーズコントロールが入ってしまう。
考えてみて欲しい。そのカーライフは、楽しいものだろうか。保険料や維持費を払うに耐えられるものだろうか。
Peugeot 208 は、軽自動車よりは当然、高価。でも、8 年くらい乗ることのできる「飽きの無さ」は断然、上だ。
勢いのあるエンジンは、ゴロゴロと3気筒ならではのノイズを感じる。けれども、これが適度にスポーティ。ガソリンエンジンに乗っているんだっていう音がする。そもそも、B セグメントカーにおいては、遮音性なんて気にするほうがいけないんだ。
音を遮るには色々な遮音材を入れる必要がある。過剰に入れれば静かにはなるけれど、その分重量だって増してしまう。軽いは正義。軽さに勝る燃費向上策はないんだよね。
そして、クルマの性格を感じるならば、エンジン音は適度に聞こえたほうが楽しいぞ。このバランス感覚、さすがは Peugeot って言いたくなる。
輸入車の Peugeot の醍醐味
足回りはしっかり Peugeot で、ビックリするくらい、ものすごいストローク感を味あわせてくれる。
前輪はストラット、後輪はトーションビーム。Peugeot 3008 まで同じ構成で作ってきた足回りには、知恵がたんまり詰まってる。新開発のサスペンションだとかの他メーカーのイメージ戦略を気にしなければ、世界屈指の味わいのサスペンションを手にすることができるんだ。
直進道路でのデコボコの捉え方はとても上手で、穴があったら足を延ばして入れているような感覚で。路面のザラザラは感じないとは言わないけれど、高い質感を感じるし、揺れの少なさは B セグメントとは思えない。
カーブを曲がっても路面の凹凸でクルマがズレる印象は無い。クルマの軽さが効いていて、余計な横Gを感じないのもGoodと思う。試乗車は走行距離 400 km であったのだけど、まさかこんなに足が動くなんて!と驚いてしまうほど。
私の愛車 Peugeot 308SW は、走れば走るほどサスペンションが気持ちよくなっていった。きっと Peugeot 208 も、そうなるに違いない。プジョーを選ぶ醍醐味は、プジョーに乗らなければ判らない。
スペックを気にしてクルマを選ぶと、優秀なクルマに乗る機会を失ってしまうかもしれない。その感覚を具現化するのが、Peugeot 208 なのである。
様々なバランスの上にある性能と 自分の腕で楽しもう
その、それぞれのバランスの良さのおかげだろうか。フットワークの高さが光る。
姿勢制御は Peugeot 508 に勝るとも劣らない。クルマの真ん中でくるっとまわる感覚は同じようなものがある。軽さも加味して考えれば、508 よりも高い運動性能の持ち主かもしれない。
・・・いやいや、Peugeot 508 のフットワークは、電子制御のサスペンションとのリンクもあって、かなり優秀。カーブを超えた先のカーブに、簡単に挑むことができる性能。それは、カーブの出口で姿勢がすでに整っている感覚だ。残念ながら、Peugeot 208 にはこんな性能はついていない。
だから、そこは「腕」でなんとかしよう。i-Cockpitをグリグリ動かし、こんな遊びができるのも、小さくって軽量な Peugeot 208 だからである。
笑みの溢れるインテリア
先程は若者にオススメしたいと言ったけれど、私としてはもう一つ、このようなコンパクトカーを人生の終盤に手にしていたいと思うところもある。
二人で歩んだダイジェストを笑いながら、小型であるのに余裕のある Peugeot 208 に乗って走れば、国内どこにでも遊びにいける。ISOFIXアタッチメントもカーテンエアバッグも付いているから、孫が来ても安心だ。
妥協の無いインテリアは上級の 508 と似たようなテイストだから、満足感も高い。個々の質感を予算の許す限り高めた Peugeot の本気は、大人であれば「くすっ」と笑いながらも納得して乗れるはずだ。
だってさ、あまりにも 508 に似ているのだもの。
ダッシュボードは革張りではないし、シートはファブリックであるかもしれない。それは日本人の好む「機能性」を優先した結果だろうし、不要なコストをかけずにオシャレを演出する Peugeot らしさも感じることができるんだ。
例えば、室内に溶け込むように張り巡らされた青と緑のステッチに、手で触るところだけでも質感を良くしようとシートの一部は合皮にしたり、フレームレスのルームミラーを装着したり。ほら、妥協なんてどこにもないでしょう?
ただ、他の Peugeot と2台持ちをするのなら、片方は旧世代か(まだ見ぬ)新世代かのどちらかにしたいものだ・・・あまりにも 508 に似すぎていて、昼寝したあとに目をさましたら、どちらに乗っていたかわからなくなるかもしれないからね(笑)
人生のエッセンスに輸入車を選ぼう
カーライフというのは、やはり楽しいエピソードが多いほうが幸せだ。
けれども、人生には色々なことが起こる。出会い、別れ、運命。気軽に語ることのできるものではないだろうけど、辛さと悲しさと、そして嬉しさや楽しさを。クルマとともに過ごしていきたい。
あの人の涙を拭うのもいいし、一緒に泣くのも良い。満面の笑みは、辛さを一緒に乗り越えたときに生まれるものなんだ。
実用的な機能性を追求するのも良いだろう。故障の少ないクルマを選ぶのも、間違いではない。
でも、例えば人生の後半で笑い会えるような、クルマにまつわる汚点をつくってみるのも、悪くないのではないだろうか。フランス車、Peugeot、そして、多分選ぶ事は最後になるかもしれない、ガソリンターボ。
Peugeot 208 には、人生を楽しむ為の色々が詰め込まれている。そう感じる、今もっともオススメなクルマのひとつである。
Peugeot 208 GTLine Spec
※エンジン性能曲線は、monogress の独自研究資料で、メーカー発表のものとは差異がある場合があります。
紹介車 Peugeot 208 GTLine
Engine 1,199 cc Line 4 DOHC Engine
Max Power 100 ps
Max Torque 205 Nm
Width 1,745 mm
Length 4,095 mm
Height 1,445 mm
Weight 1,160 kg
WTLC 17.0 km/L
安全装備 6エアバッグ / アクティブセーフティブレーキ / ACC / レーンポジショニングアシスト / ブラインドスポットモニタ 等
※ 安全装置は、GTLine と 他のグレードとで違う場合があります。
あとがき
なんだか、臭い文章になってしまいましたが、私の率直な意見です。
子供の成長期には、乗ることのできないクルマの一つ。それが小型ハッチバックです。どうしてもエステートとかSUVに目が行きますが、予測できない子供の成長を考えると、致し方無いと思います。
だからこそ、子供のできる前、できた直後、もしくは、子供が離れたときに。このクルマは真価を発揮すると思っています。