車の中で特等席といえば、それは運転席だと私は思う。
自分の望む方向へ進む、自分の判断で車をコントロールする。車に関わるあらゆるストレスの中で、自分でコントロールできないことは、高速道路で眠気と勝負することよりも辛いでしょう。
ならば、運転できない人だとすると、どうだろう? Peugeot 308SW が、オープントップを除けば世界一の開放感であろうパノラマガラスサンルーフを備えていたとしても、やはり助手席だと言わざるをえない。
―――🚙―――
そう、家内は知っていたのだ。Peugeot 308SW の助手席は、Peugeot 308SW の中でも最高の居心地の良さである事を。
我が Peugeot 308SW は、TECH PACK EDITIONという特別仕様。アルカンターラの座面は、GT Lineのシートに比べて張りが強くて快適性では少し劣る。身体を柔らかく、ツボに入るような感覚で支えてくれる GT Lineは、フランス車の良い面を見せてくれる気がします。
しかし、スポーツシートの赤青ステッチと肌触りは、GT Line の質感を凌駕していると感じます。Allureベースの特別仕様で粋がっているかもしれないが、私の正直な感想で、時より触れる人口表皮のスムーズさは、クルマの格を一段上に上げている。そんな気がするのです。
パノラマガラスサンルーフ。採光としての役割もあり車内に淡い光を届ける。独特の明るさはクセになります。
最近のセダンタイプの車の中では大きめであろう、フロントガラスからの眺めは良く、ドアの窓も大きめだから、自ずと助手席の価値は上がる。
この快適性を、スタイリングを犠牲にせずに成立させる空間設計。脱帽なんですよね。
実際のところ、家内は私に一切この事を話さずにいた。
私が気づいたのは、ブロガー・ミーティーングで UU さんに運転をしてもらったときだ。私は人生はじめての Peugeot 308SW の助手席に撓り、正直ビックリ。
目の前に開けた雄大な妙高の景色を、なんだか独り占めしている気分です。運転するという「雑音」の無い世界は、クルマの揺れやロードノイズを更に細かく感じてしまうが、Peugeot 308SW はそんな心配はまったく不要。ロングホイールベースにより身体の角度の変化は少なくて、華麗なサスペンションが滑らかに路面をいなす。
開放感がある車内ではあるものの、シートは意外と身体をホールドしてくるので、無駄に上下左右に遊ばれないから安心感もわいてくる。スポーツシートというものの力は、快適性にも左右するんです。
VOLVO V40 のシートは自動車の中でも最大級の快適さだったから、自分本位で選んだクルマに皆が特に文句も言わずに乗ってくれてることを、とっても嬉しく思っていたけど・・・心配する必要はなかった様子。
いやいや、色々あってクルマを入れ替えたのだから、私に気を使っていたのかもしれないね。
でも、よくよく思い出すと、私だけで娘を迎えに行って助手席に乗せた時、「前の席の乗り心地、最高じゃん!」と言っていたのを思い出しました。
考えてみれば、上下左右どちらの方向にも開けた視界は、i-Cockpit のメーター類が視界に入る運転席とは違う世界。(運転席は、このメーターの動きをつねに視界に入れていられて、これはこれで最高なんですけどね!)
改めて、このクルマの良さに気づけたこと、本当に良かったと思います。
ドライバーズシートと全く同じ形状の、パッセンジャーシート(写真は、ドライバーズシート。)昔の日本車って、助手席のシートが少し小ぶりに作ってあった。今はどうかな?
ちなみに、家内は身長が低いため(155 cm くらいだったかな)座面が少し長いと言います。そこで、腰のあたりにサポーターを用意して、身体を少し浮かすようにしていました。私もそこへ座ったけれど、こいつもなかなか、ありだと思う。少し丸まるような姿勢になるけど、穴蔵のようで気持ちいい。
・・・あぁそうだ、納車された当時に助手席の文句を言っていたわ(笑)腰のサポーターを手に入れたから、絶品シートに印象が変わったのかもしれません。
とにかく、私の選んだ Peugeot 308SW で誰もが快適に過ごしてくれること。とても嬉しいこと(^^)。ドライバーもパッセンジャーも、お互い気にせずドライブを楽しみましょう。
・・・もうひとつ思い出した。Peugeot 208の助手席シートが最高だって言ってたわ。これ、運転席にも言えること。このシートが次期 308 に乗るのなら、乗り換えも考えてもいいかもな・・・
クルマの満足感って、いろいろ得るところが多い。それも楽しい。やっぱり手放せないですよね〜