(新型プジョー308)絢爛ハッチバックの予習録Vol.1 エンジン編

去る2021年3月18日、Peugeot 308 の新型モデルが発表された。そのスタイルはCGとはいえ高い完成度を感じられる出来であり、現行 308 乗りもさることながら、「次は勢いのあるプジョーにしよう」と期待してしまう人は多いことだろう。

 

かくいう私も、Peugeot 308SW T9 に乗ってはや1年。2021年欧州販売開始から、2022年には日本に上陸するというコイツには興味津々。細かいスペックを海外サイトで読み漁る毎日である。

 

販売開始の秋に向けて、このまま見ていればチラリホラリと Peugeot 新型 308 の情報は増えてくるはず。気になる情報をキャッチしたら、どんどんブログへ書いていこうと思います。写真を見る限り、美しさなら世界で5本の指に入るだろう、絢爛(けんらん)ハッチバック・プジョー 308 の情報は、monogress にお任せあれ。

 

新型 Peugeot 308 エンジン・ラインナップ一覧

 

その第一回目。私が最も気になっていたところ。それは、電動化の進化の度合い。自動車への興味といえば、動くことに関するところに目が行くのはやっぱり仕方のないことです(^^)

 

新型 Peugeot 308 の、パワートレインは次のようになっている。

 

モデル 主な仕様
HYBRID 225 180 hp PURE TECH エンジン と 81 kW モーター
HYBRID 180 150 hp PURE TECH エンジン と 81 kW モーター
PURE TECH 130 130 hp PURE TECH 3 気筒ガソリンエンジン
Blue HDi 130 130 hp BlueHDi 4 気筒ディーゼルエンジン

※ イギリス版/フランス版 公式サイトより

 

これを見る限りだと、2種類のプラグイン・ハイブリッドと1.2Lガソリン・エンジン、1.5Lディーゼル・エンジンのラインナップ。なるほど、現行ラインナップの最高峰だった 2L BlueHDi ディーゼル・エンジンが消えて、代わりにハイブリッドがハイエンドを飾ることになるんだね。

 

ハイエンドに鎮座することになるハイブリッドモデルについては、現在ラインナップ拡充中のパワートレイン「HYBRID 225」を、新型 308 も搭載する。これは先行して Peugeot 3008 に搭載されるものだから、初期不良のブラッシュアップは済んだものが搭載されると見ることができる。

 

Peugeot 308 は最量販モデルになるはずだし、徹底的にネガ潰しをしておいて欲しいのは、きっと世界中のディーラーが思っていることでしょう。しかし、ハイブリッドが追加されて進化を遂げるように見える 新型 Peugeot 308 も、見ようによっては「もう一声」が欲しくなりそうな予感がします。

 

期待させる、新型 Peugeot 308 ハイブリッド。けれども、プジョーの Power of Choice はハイブリッドで止めちゃいけないんじゃない?

画像出典:Group PSA Media Centr

 

e-308 は先送り?電動モデルはPHEVが先行

フランス料理のハーブのように種類の多いパワーユニット

その1つは、EV ではなく PHEV だったということ。私は密かに Peugeot e-308 を期待していたのだが、今回は設定がされないみたい。流石に、ハイブリッドモデルとEVモデルを同時に出すほど、やはりパワートレインの変更は手軽なものでは無いのだろう。

 

そもそも内燃機関と電気駆動は、まったく別のクルマである。同じボディで揃えるなんて、フランス人の破天荒さは立派なものだ。だからさすがに、今回は手軽に搭載できる、兄貴のハイブリッド・システムで楽をしたと言えるかも。兄ちゃんの自転車借りてきた、みたいな。

 

ちょっと思うことがある。プジョーは Power of Choice なんて言うけれど、ガソリン・ディーゼル・ハイブリッドのLow & Hight、そして EV までラインナップするのは、流石に大変なんじゃない?ここまで用意されてしまうと、ユーザーもパワーユニットを選ぶのが大変だ。フランス人はフランス料理のハーブの種類のようにパワーユニットを用意するけど、味わう方にもスキルが要求されるのかも。

 

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新型 308 は排出ガス規制調理済み!?

しかし、欧州は舌のこえた人がきっと、多かった。プジョーは 欧州セールス No1 の 208 に、EV 味を付け加えた。メーカーとしての CO2 排出量を大幅に削減できた。すると欧州排出ガス規制をクリアする目処も立った。

 

さらに、EV モードでしか走行できない区間は、プラグイン・ハイブリッドでクリアできる。とりあえずのところ、新型 Peugeot 308 で調理しなくてはらなない二酸化炭素排出対策は、目処がたったと言えるのかもしれない。

 

そもそも、ディーゼルモデルまでラインナップに残す Power of Choice の徹底ぶり。ボルボやジャガーが EV 専業という「コストダウン」に走る中、メーカーとしての責任はひとまず全うされたと評価できる。

 

やはり、308 ほどの大きさのEVともなれば、もう少しバッテリーの効率化が必要か。普通のクルマとサイズもスタイルも変えずに EV 化するのだから、簡単にはいかないのだろう。プジョーのCセグメント・EVは、ひとまず先送りの追加モデルとして期待しよう・・・もしかしたら、先に Peugeot 3008 が EV化 するかもしれないけれどね。

 

各エンジンの詳細データ

PSA 1.5L BlueHDi Diesel Engine
今をときめく、PSA 1.5L ディーゼル・エンジン。さらなる静音化・低ノイズ化を期待したい。

新型 Peugeot 308 HYBRID 225

180 hp ( 132 kW ) を発揮する PURETECH ガソリンエンジンに、81 kW のモーターの組み合わせ。これを 8AT で駆動する。トランスミッションの詳細までは、いまのところ掴めていません。

 

CO2排出量は、WTLP モードで 26g/km。フル充電でのEV走行は 59 km。プラグイン・ハイブリッドとしては、なかなか良い数値ではなかろうか?・・・と思っていたら、Peugeot 3008 PHEVはフル充電で最大 64 km。バッテリー搭載量は、ハッチバックでは辛いらしい。

 

項目 主な仕様
エンジン 180 hp ( 6000 rpm ) / 300 Nm ( 3000 rpm ) 1.6L 4 気筒ガソリン・エンジン
モーター 81 kW / 320 Nm フロント 1 モーター
バッテリー リチウムイオン
トータル出力 225 hp / 360 Nm

※ 参考:欧州プジョー公式WEB・Peugeot 3008 スペック表 エンジントルクは 250 Nm かもしれない

 

Peugeot 3008 の HYBRID 300 は、トータルトルク 500 Nm!Peugeot 308 はお化け仕様は回避されたが(笑)塊感のある 新型 Peugeot 308 は、きっと将来 2L BlueHDi の代わりになる GT エンジンが搭載される・・・?

 

それは、スポーツモデル用になるのかも。308 GTi に搭載されるエンジンも、気になります。

 

新型 Peugeot 308 HYBRID 180

航続距離を増やすための劣化版と思ってはいけない。価格とスペックのバランスのとれた、一番 Peugeot 308 に似合うパワートレインになる可能性を秘めている、HYBRID 180。

 

そしてこいつは紛うことなく、Peugeot 308 専用に用意された新スペックハイブリッドだ!

 

項目 主な仕様
エンジン 150 hp
モーター 81 kW / 320 Nm フロント 1 モーター
バッテリー リチウムイオン
トータル出力 180 hp

※ 参考:欧州プジョー公式WEB・Peugeot 3008 スペック表 180 hp 版は記載なしの為 予想データ

 

そのおかげで海外サイトでも情報が薄く、いまのところエンジンの出力以外の情報は見えてこない。ハイブリッド・システムは同じものを使うはずだから、単純にエンジンの高回転域を補うターボシステムが撤廃された、実用域で焦点を絞ったPHEVシステムではないかと、予想する。

 

つまり、燃費の伸びはエンジン簡素化による車重の軽量化。それでも、価格で大幅に差別化するなら、期待大。オペラ・ガニエルのようなビックリするような価格差を期待します!

 

新型 Peugeot 308 PureTech 130

現行車種からのキャリーオーバー、3気筒ガソリンエンジンがこれ。新型 Peugeot 308 をライトウェイト・スポーツとして楽しみたいなら、このエンジン一択になることだろう。

 

なにせ、PureTech 130 を搭載する Peugeot 3008 の車重は、1320 kg。HYBRID 225 は 1760 kg。400 kg の差は大きい。

 

項目 主な仕様
エンジン 130 hp ( 5500 rpm ) / 250 Nm ( 1750 rpm )  3 気筒 ガソリンエンジン
モーター なし
バッテリー なし
トータル出力 130 hp ( 5500 rpm ) / 250 Nm ( 1750 rpm )

※ 参考:欧州プジョー公式WEB・Peugeot 308 スペック表

 

そして、Peugeot 208 で見せたように、車重の軽いプジョーは脚のストロークを活かすセッティングをしてくるはず。コシがあって粘り気があり、砕けない。美味しい猫脚サスペンションを味わえるのは、このモデルかもしれない。

 

しかし、私としてはワンモアを期待したい。その「ワンモア」は、次回の記事に預けますが(笑)

 

Peugeot 208 かっこいい
欧州セールスNo1に輝いた、Peugeot 208 にも搭載される PureTech。308には高出力化された 110hp / 130hp が搭載される。

 

新型 Peugeot 308 BlueHDi 130

現行車種からのキャリーオーバー。欧州でも設定されているところを見ると、ディーゼルは販売台数こそ減っては来ているが、需要はまだまだあると思われる。将来のバイオディーゼル対応の為にも、さらなる開発に期待をしたい。

 

スペックで言うのなら、130 ps / 300 Nm は必要十分。HYBRID 225 が 320 Nm で収まるなら、EV 走行するためだけに追加された PHEV とみなされてしまう。車重もあわせて考えれば、最もスポーティに走れるのは、BlueHDiと言えるかも?

 

項目 主な仕様
エンジン 130 hp ( 3750 rpm ) / 300 Nm ( 1750 rpm )  4 気筒 ディーゼルエンジン
モーター なし
バッテリー なし
トータル出力 130 hp ( 3750 rpm ) / 300 Nm ( 1750 rpm )

※ 参考:欧州プジョー公式WEB・Peugeot 308 スペック表

 

ここで自慢すると・・・このエンジンは、BMW 2シリーズに搭載されるガソリンエンジンに勝るとも劣らない、色気があってスムーズなエンジンである、と私は感じている。プジョーのハイブリッド版ではない、1.6L PureTech には少し負けるが、乗っていてハッピーになれる楽しいエンジンなのである。

 

こいつをしっかり残してくれた、プジョーの Power of Choice には感謝!日本では販売の主軸になりそうだ。頼むから、変なプレミアム感をつけて大幅値上げしないでおくれよ?

 

新型 Peugeot 308 エンジン・ラインナップ総評

贅沢カーは 3L V6 の時代が終わり、プラグイン・ハイブリッドの世代になった。一部には直列6気筒の復活の話はあるが、世の中のクルマは効率の良い小排気量+電動の時代に切り替わっていくことだろう。

 

そもそも、クルマという贅沢=高出力エンジンの世界さえも終わりが来ている。現行 Peugeot 308 Allure PureTech 130 は、車内外の質感、走りの愉しさとも、質素でもなくシンプルでもなく、高級とも言えない独特の存在感だ。これを庶民カーだと切り捨てるのは勝手だが、各社が新しい価値観を模索する中、旧来の型にはめるようではユーザーからは相手にされないことだろう。

 

まあ、新型 Peugeot 308 のインテリア・エクステリアを見ていると、1.2L ガソリンエンジンが組み合わされるなんて、と思ってしまう古い感覚がつきまとうのは正直なところ。けれども、これがこれからの世界基準だと自覚しよう。

 

さて、今回のエンジンの出力一覧に、わざわざ「エンジン」と「トータル出力」を書いておいたことには、ワケがある。EVに続いて、今回の発表には間に合わなかったのではないか、と勘ぐりたくなることが1つあるからだ。

 

EVについてお話するときに、「その1つは」と言ったことの、もう一つ側は次回のお題になるのです。「マイルド・ハイブリッドは何処へ行った?」。お楽しみに。