プジョー 308SW (1.5L) マニュアルモードの動作詳細

今回はトランスミッションのマニュアルモードを取り上げます。

 

Peugeot 308SW のマニュアルモードは、シフトチェンジのタイミングをパドルシフトで好きなタイミングで行うことのできるモードです。(確認車種はPeugeot 308SW TECH PACK EDITION 2020年登録です。)

 

ところが、それだけじゃなかった。普通マニュアルモードはシフトチェンジの制御だけを変更するものだけど、プジョー 308SWの場合は別の制御にも及んでいる事がわかった。

 

良いといえば良いけれど、融通効かないといえばそんな機能だったり。何日間かかけて検証したので、あなたのプジョーとの違いがあれば教えて欲しいです!

 

プジョー 308 シフトレバー

マニュアルモードの制御詳細

シフトレバーについた、「M」のマーク。D状態から「M」を押すと、マニュアルモードに入る。

 

308のシフトポジションを表す表示が、「M1」へと変わる。この状態でマニュアルモード。シフトアップを自分で行うことができるようになる。もちろん、シフトダウンを行うこともできる。

 

詳しく話していきます。

 

停車時はトランスミッションへトルクを積極的に供給

まずは停車時。308SW 1.5L BlueHDi ディーゼルエンジン+8AT の組み合わせの場合、「D1」で停止している時は、ニュートラルに近い状態と思われる。車内の振動は少なめであり、キャンセルしていなければアイドリングストップになっている時もある。

 

「M1」の場合、エンジンのアイドリング時の駆動力は、トランスミッションに繋がっていることがわかる。クルマの振動が少し増え、緊張感が伝わってくる。少し昔のクルマの、ブレーキで前進力を抑止している感覚が伝わってくる。

 

ここでパドルシフトをアップ側(右のパドル)にすると、「M2」つまり、シフトポジションを2速にすることができる。雪道などで使うモードと思われるが、2速発進でもトルクフルなおかげで スムーズな加速が味わえるぞ。(ただし、かなり滑り感はあるぞ。)

 

好きな回転数でシフトアップできる

話を戻して、1速発進してみよう。ディーゼルエンジンは気持ちよさそうに吹け上がる。私はジェントルに、2000rpm手前でシフトチェンジ。続けて2速でも2000rpmでシフトチェンジだ。スイーっと加速する具合と、シフトアップしたときの一瞬の減速がが気持ちいい。

 

1500rpm付近でシフトアップさせようとパドルを押すと、2000rpm手前でシフトアップする感覚。低速域での負担が多いゾーンでは、トランスミッションが考えてシフトアップしてくれているみたい。

 

3速、4速、5速・・・通常モードである「D」に比べて、明らかに一段高くシフトポジションを定めることができる。だから、たぶん燃費に効く・・・あやまって3000rpmまで引っ張らないようにすれば、の話ではあるのだけれども(笑)ちなみに、ある程度回転数が行くと▲マークが現れる。もうシフトポジション上げなさい、と言われているようだ。

 

上手にシフトアップすれば、かなり燃費に有利・・・例えば、時速 50km/h では「M6」に入る。燃費の数値は、40km/L 前後を指し示す。

 

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ブレーキには協調制御してくれる

目の前に赤信号が迫り、ブレーキ操作で速度を落とすと、シフトポジションも速度に合わせて下げてくれる。結構最適なシフトポジションに合うものだから、不満を感じることはない。

 

引き続きブレーキを踏み続け、時速20kmを下回るあたりでロックアップが”ゆるやかに”解除される。「D」モードのような、ロックアップがはずれない挙動は影をひそめる。(それでも、時々発生することはあるのだが。)

 

停止。やはりエンジンはトランスミッションへトルクを加え続けている。停止時は、「M1」からスタートした場合は「M1」に、「M2」から発進した場合は「M2」になるようである。

 

プジョー 308SW タコメーター

徐行がとっても楽になる(普通の車と同じになる)

続けて、徐行走行。

 

私はプジョー308SWの不満点として、徐行の躾の悪さがある。渋滞中、ブレーキから脚を離し気味にすると、クルマはスルスルと進み出すのだが、時速 5km/h くらいまで速度を上げようとする。そこで速度を抑えたいがためにブレーキを少し強めるのだが、今度はトランスミッションがタイヤへのトルクの供給を止めてしまい、車が停止してしまう。

 

つまり、時速 1km/h 〜 4km/h の範囲内での微速コントロールが大変苦手なクルマだと感じていたのだ。

 

ところがマニュアルモードでは、この動作は見られなくなる。都心の渋滞では、マニュアルモードがオススメかもだ。

 

アダプティブ・クルーズコントロールも作動するが・・

他、余談だがアダプティブ・クルーズコントロール。

 

マニュアルモードでもアダプティブ・クルーズコントロールはセットできる。しかも、シフトポジションはドライバー任せながら、時速だけは守ってくれるという珍妙なモード。

 

使う意味は、想像しがたいが・・・(笑)

 

プジョー 308 シフトレバーとブレーキペダル

マニュアルモードまとめ

というところで、まとめます。

 

マニュアルモードにすると・・・

  • シフトアップをドライバーがパドルシフトで自由たタイミングで操作できる
  • 減速にともなうシフトダウンは自動で制御される
  • 2速発進ができるようになる
  • 一段高いシフトポジションを選択できる
  • 停車時にもエンジンのアイドリングトルクが伝わる
  • ロックアップの解除がスムーズになる
  • 徐行しやすくなる

 

良いことづくめ、なのかな?ドライブモニターの表示をまとめておきました。

画面 意味
M1
ドライブモードをマニュアルモードへ変えた状態 シフトアップの制御をパドル操作によるドライバーの意思で行うことができるようになる
M2
停車時に2速に入れることもできる
M3
3速に入っていて そろそろシフトアップしたほうが良いよというガイド表示(▲は実際には右上)
M4S
4速+スポーツモードで走行している意味 アクセルレスポンスが良い状態になっていて 快適
M5
アダプティブ・クルーズコントロールON 実際にはクルマのマーク(笑)シフトポジションは可変できるが 速度は維持するという謎

 

使った感想

ポジティブには!

実際、マニュアルモードは同乗者がいるときにはとっても便利。

 

トランスミッションに制御のクセによるブレーキング時のショックは皆無になるし、微速走行もできる。なんとなくだが、このモードが標準なのではないかと疑いたくなるようなスムーズな制御を見せるのだ。

 

通常のオートマチックのシフト制御は、制御過多じゃないかとさえ思えてくる。マニュアル好きのフランス人にとっては、マニュアルモードこそが正しい制御プログラムなのかもしれない。

 

そして嬉しいのは、ある程度アクセルを踏み込んだり、スポーツモードにしてアクセルの反応を高めた状態での、低い回転数でのシフトチェンジ。通常モードではアクセルの踏み込み量を強くすると、シフトポジションの変更ポイントをエンジン回転数の高い方面へと変えてしまう。

 

プジョー 1.5L BkueHDi ディーゼルエンジンは、最大回転数こそ 6000 rpmくらいであるが、トルクの山は 2000 rpm 付近にある。一番トルクの山が大きいエリアを積極的に使いたいとなれば、マニュアルモードで狙ってあげるのが一番良いのだ。

 

グッとアクセルを踏み込み、太いトルクを使って、回転数の高さという騒音を消し去って加速する。ディーゼルエンジン特有の旨味を体感でき、とても楽しい。(もちろん、回転数を上げても楽しいのが 1.5L BlueHDiでもある!)

 

ネガティブには!

一方で、やはりパドルシフトを使い続けるのも面倒くさいとも感じる。

 

オートマチック・トランスミッションなんだから、もっと楽したいよね(^^;)ならば普通の「D」モードで良いじゃないかとなりそうだけど、徐行の躾やブレーキ時のロックアップの制御がマニュアルモードのほうが良いので、困ってしまう。

 

1.5L BlueHDi 搭載車には、ECOモードがありません。なんとなくだけど、いつもの「D」モードはエコモード、「M」こそが通常走行。機能の組み換えを直してくれませんかね?プジョー様(笑)

 

または、フランス人はパドルシフト使いたがりなのかな・・・そんな人が多いから、戒めに(?)通常モードをエコモードに変えたのかも。なんて、勝手に想像してみたり!

 

後書き

GT系はまた、違う制御なのだろうなあ。

 

2500 km を走行してみて、Peugeot 308SWは高速道路を走るためのクルマなのかなと感じるようになってきた。角はとれているけれど、街中の時速 30 km/h 付近では突き上げ感が高い。トーションビームも車体の揺れを助長している。

 

ところが 50 km/h 付近だと、かなり安定感が増してくる。高速道路では快適の一言。だから・・・パドルシフトでの運用は似合わないなあとか、個人的には思ってしまうのでした(笑)

プジョー308SW 乙女峠

確認車両 Peugeot 308SW 1.5L BlueHDi TECH PACK EDITION


トランスミッション 8AT

ドライバースポーツパック なし

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