ようやく、プジョー308SWの足が動くようになってきた。
高速道路での震えをディーラーに直してもらい、2週間が経つ。少し言い回しが難しいのだけど、この独特の乗り心地について、説明してみようと思います。
猫足の真相
二重構造マットレス
プジョーのサスペンションを雑誌の例えによると、「猫足」。
猫というのは、プジョーのCIマークが「ライオン」だかららしい。もしも「トリ」だったら鳥足だったのかもしれない。いや違う(笑)鳥足ではサスペンションの動きを表現できない!
走行距離500kmを超えて、今感じているプジョー308SWのサスペンションの動きを私なりに表現すると、「二重構造マットレス」。
ドイツ車が特にそうだが、道路の継ぎ目やマンホールを乗り越える時、一般道では「コトン」と小さく固く揺れて、高速道路では「ドン」と大きな音を出して、やはり小さく固く揺れる。
けれども揺れはだいたい一回で収まって、何事もなかったように走り続ける。こんな印象だ。
以前乗っていたボルボV40はドイツ車に比べれば足回りは渋くって、一般道では「ガタン」と音を鳴らして固く揺れ、高速道路ではやはり「ゴトン」と鳴らして、揺れは一回で収束する。ちなみにXC40やV60は、V40よりも丁寧にサスペンションを上下させていて、音も揺れも感じなくなっていた。優秀でしたなあ。
フワフワ層とマットレス層
プジョーはこれらと比べると、随分違う印象。
一般道で道路の継ぎ目で揺れる時、揺れる。私の感じでは2回、左右に「ゆさゆさ」揺れる。その揺れかたは大きくて、でもショックは感じない。
ん・・・何を言っているのか、私にもさっぱりなのだけれど(笑)「コトン」という音は確かに聞こえるのだけれど、車体を大きく揺らして揺れのピークを広げていて、乗っている人にショックを与えない、と言えばいいのだろうか。(注意:私の308SWはパノラマサンルーフがついているので、揺れは大きめと思われます。)
これを私は「フワフワ層」と呼ぶことにする。
高速道路の継ぎ目では、ショックをあまり感じない。「フワフワ層」が音をショックに変えて、揺れをなじませている。路面がザラザラしているときはロードノイズこそすれど、車体にノイズはあまり響かない。いい仕事をしているなあ。
しかし「フワフワ層」だけでは強い入力が合った場合、サスペンションが底付きしてしまう、気がする。
ところがプジョー308SWはその「フワフワ層の先」を、すこし硬めの「マットレス」のような感覚・・・これを安直に「マットレス層」と呼ぶことにするが・・・ここでショックを和らげて、ドイツ車のように固く揺らし、揺れを一回で収めてみせた。
快適とシッカリの両立
プジョー308SWは、「フワフワ層」と「マットレス層」の2つの層で、道路からのショックを和らげている。初期微動はサスペンションを緩く動かして快適性を確保。大きい衝撃はクルマを大きく揺らすことへ変換する。サスペンションの深いところは、ドイツ車のように固く踏ん張る。
ドイツ車は場合というと、全てが「マットレス層」という感じ。サスペンションはしっかりと上下に動く仕事をして、角を丸めた小さな揺れに変換してから、一回クルマを揺らして収束する感じ。
あくまで個人の感想だけれども、つまり言いたいことは、「揺れるけれど快適」の一言ですね(^^)
面白いのはカーブ。
ステアリングを切ると、車体はカーブの外側にかなり沈み込み、踏ん張るポーズを見せる。この姿勢はV40よりも明らかに大きい。そして、その後はイメージ通り曲がっていくのだが、サスペンションの動きがあまりにもスッキリしていて気持ちがいい。
もし、フランス車全般がこういう味付けで、この乗り味が気に入ってしまったら、フランス車から抜け出せないのではないか、病みつきになりそうな味わいだ。
プジョー308SW サスペンションの動きまとめ
要点をまとめると。
- 小さな衝撃は、「フワフワ層」で吸収。音こそすれど快適に乗り越える。
- 大きな衝撃は、やはり「フワフワ層」で大きな揺れに変換して衝撃のピークを和らげている。
- さらに大きな衝撃は、「マットレス層」で受け止めて角を丸めた衝撃に変換し、一回の揺れで収める。
- カーブは積極的に姿勢を変える。揺れるのが許容できれば楽しめる。
という感じ。
これがフランス車の動きなのかな?正直まだまだ経験不足。
プジョー308SW TECH PACK EDITION BlueHDi + パノラマルーフ という、重心が高めのワゴン車なので、GTやGT Lineとは別の挙動になっているかもしれない。そこはご了承いただきたいです。
ただ、かなり快適になった来たのでお知らせしておきたかった。また感覚が変わってきたら、再度レポートします!