欲しくしてあげる・シリーズ(笑)
実は、プジョー308SWとボルボV40のインテリアを比較しようかな、なんて考えていたのだけれど、その前にそれぞれのクルマの基本記事がないじゃないかと、それぞれいい車なのだから、しっかり紹介するべきだろうと、そういう考えに至りまして。
今回はどっぷりと、プジョー308SWのインテリアを紹介。みなさんが知りたいのは、きっと乗り味だとかエンジンだとかだろうなって想像するけど、もう少し乗ってから伝えます(^^)
プジョー308SWの逸品インテリア紹介
インテリアが駄目だと付き合いきれない
何度も言うから耳にタコだと思うけれど、クルマとの付き合いの中で大事にしないといけないのは、インテリア・デザインだと私は思う。
当然、コックピットに座るのはあなたであって、まあ時々リアシートに座るのは良いかもしれないけれど、基本的にはクルマに乗っている時に見ているのはインテリアなのだ。
だから、クルマはエクステリアやエンジンやサスペンションと同じくらい、インテリアにもコダワリが欲しい。
ちなみに私はクルマの中での好きな位置、1はコックピット、2は助手席側のリアシートだ。コックピット見ながら色々な景色を眺められる助手席側リアシートは、良いと思います。
さて、今回は「欲しくしてあげる・シリーズ」。つまり、写真をガンガン見せながら説明を繰り返して、あなたのプジョ心を揺さぶるし洗脳する。覚悟して読むように。
プジョー308のコックピット
i-Cockpitについては他の記事で話したから、ほとんど割愛する。(詳しくはこちら【プジョー308SW 1stインプレッション⑤】i-Cockpit編)
いきなりの割愛だが、i-Cockpitだけがプジョーのアイデンティティでは無い。ドアについている丁度いい高さのアームレストだとか、日本車が真似をできない独特なコンソールエリアだとか、そちらもにも注目してほしい。
とはいいつつ、コックピットを少し見ていただきたい。
TECH PACK EDITIONを中古で狙う人は必見。赤と青のステッチは世界を見渡してもプジョーにしか無いのである。
実は、TECH PACK EDITIONにもバリエーションがあるらしい。DENON社のオーディオが装着されるバージョンもあるとか。私はそっちも欲しい。カラフル・ステッチと合わせてほしかったくらいだ。
ダッシュボードは柔らかい素材でできていて、ゴムのような触り心地。質感は高い。
シートにしてもステアリングにしても、手の触れるところはしっかりと本皮仕様。気分は高級車。
タコメーターが嬉しすぎる件
各メディアのi-Cockpitの記事を見ると、逆に動くタコメーターが云々書いてある。
慣れるまで大変だとかなんだとか。
私は気にならないどころか、やっぱりタコメーターって楽しいなって思うんだ。
エンジンサウンド。
身体に伝わるトルク。
押し出し感。
これを目に見えるインフォメーションとして出してくれるのがタコメーター。体感を目で確認したいときって、運転していれば当然あるじゃない?
もう少し言えば、そのクルマの動きって、メーカーの求めた理想の一つであって、消費者は当然そのあたりを評価して買うものなんだと思う。
自動車って機械だから、ギアとギアがガッチリ噛み合って、いろいろな力を伝達する。その力の源の「鼓動」を私は感じたいわけで、五感を使って楽しみたい。フランスのプジョーのエンジニアは、こういうエンジンを目指したいんだって、こういうクルマの動きを作りたかったんだって、私は感じてあげたい。
プジョーだけではない。すべてのエンジニアの目指したものは、しっかりと受け取りたいのだ。
だから、やっぱりタコメーターって欲しい。
ボルボV40にはタコメーターが無かった。かわりに、回転数のわかるバーのようなものはあったけど、かなり目立たない表示だった。ガソリンの残量じゃないんだからっていう感じ。
表示の切り替えでタコメーター&デジタル時速計はあって、それは楽しいのだけれど、やはりメーターは独立してなんぼ。左右に並ぶタコメーターは最高なのである。
電動化されたクルマでも、タコメーターはあっていいと思う。EVモードになった瞬間、タコメーターが0を指す。あれ、面白いと思う。全てのクルマはタコメーターをつけよう。
308の独特なセンターパネル
え、なんだかタコメーターに文字数を裂いてしまったようで、申し訳ない。
次は私が308SWに試乗して、惚れてしまったポイントを紹介する。
ズームしすぎだけれど、この造形美。惚れました(^^)
センターパネルの立体造形。この類似品は見たことがない。508や3008はピアノのように並ぶスイッチで、そちらも捨てがたいのだけれど、308のパネルはシンプルで良い。
これ、素材はプラスチッキー。高級感のある手触りでは無いのだけれど、それでも良いと思わせる。むしろ傷がつかないし、汚れが取れやすいし、実に合理的な素材感。力の強弱の付け方が旨いのは、フランスだなって思わせる。
この写真はプジョー508のコックピット。308より少し喧しいが、座ると馴染む。面白い。
ドイツ車って重厚感があるインテリアが気持ちいいけれど、その分価格も良い。
ドイツという選択に間違いは無いと思うし、きっと満足するはず。だけど、フランス車の力を抜いたようなインテリアは、ドイツとは違う魅力があると思うんだ。
日本なんか(すいません)例えば新型カローラは随分質感上げてきているし、マツダCX30はコレでもかっていうくらい本皮攻めが選べるけれど、車格考えろよって言いたくなる。似合わない。
それよりもトゥインゴのような、ここだけオシャレしたもんね!的なほうが好み。
ボルボくらいまで行くと、テイラードダッシュボード欲しくなるけどね。ボルボはドイツ寄りだなあ。
手に触れるところの質感
ちょいちょい脱線するけれど、お許しください。
ここからが308SWの真骨頂。完全にTECH PACK EDITIONの自慢だけれど、プジョー・インテリアの質感の高さが判っていただけると思う。まずは写真をどうぞ。
タマリマセンね。たぶん製造コストは特別仕様車ではない、Allureノーマル状態と大差無いでしょう。それなのに満足感が高い。すごいね。
リアシートも同様、触る部分の質感は高い。シートはフロントより柔らかく、肉厚感があるのが素敵だ。ただサイドへのサポートが少ないから、子供にはクッションを買ってあげた。
プジョー308SWはリアシートにしっかり座れるし、窓も大きいから居心地は良い。開放感が素敵である。
フランスの空港と市街地を結ぶタクシーに使われているというけれど、なるほど遠くから来た外国人には、フランスの良いところを沢山見せてあげたい。きっとプジョーなりのオモテナシなんだと思うのだ。
子供達もお気に入り
リアシートに座った子どもたちは、以前はボルボのほうが、みたいな事を言っていたけれど、ちょっとドライブに行くっていったら着いてくる。中2で反抗期の娘と、小6でおとなしい息子。君たち、プジョー308SWしっかり好きじゃないか(笑)
308SWは、ハッチバックの308に比べて、リアシートスペースが広がっている。
そもそもV40時代、私も気をつかってヒザを曲げ気味に、窮屈に運転していた。プジョー308SWになって、楽な運転姿勢を取れるようになって、しかも後ろの娘の足元も広々だ。
真の広々を提供するなら、SUVとかミニバンとかが良いのはわかっている。けれども、ピッチングの無いしなやかな乗り心地や、路面近くにある目線が楽しいセダン、ワゴンは、子供を車好きにしてくれることだろう。
(え?はい、ピッチングが苦手なんです、若干やせ我慢が入っているのです!)
最高に旬な308SWはいかが?
正直に言えば、本当の理想はボルボV60か、プジョー508SWだ。王道エステートは、日本で手に入れられるものは少なくなった。この2台ならどちらを選んでも後悔しないだろうと思う。
308SWはこの2台より一歩引くけれど、道具のように使い倒すならベスト。キャンプ用チェアとかガスコンロを積んで、ミニキャンプに行きたくなる。これが魅力だ。
ノビノビと身体を伸ばし、リラックスしながらソコソコの速度で流す高速道路。
大きなパノラマサンルーフで感じる、陽の光が気持ちいい。
前衛的な208と2008が発表された。プジョー308SWは、あと2年でフルモデルチェンジをすることだろう。
フランスワゴンでしか味わえない造形。これはSWだけが持つオリジナルだ。
どことなく緩くてカッコいい、308SWに一度、試乗してみてはいかがだろうか?